情報通信政策フォーラム(ICPF)では秋のセミナーシリーズのテーマを電子書籍に定め、すでに三回のセミナーを開催してきた。 第1回セミナーでは総務省の安藤課長と文化庁の川瀬室長から、政府が進める施策について説明してもらった。第2回セミナーでは日本電子出版協会の三瓶事務局長から、世界的にはデファクトの端末フォーマットであるEPUBに日本語を搭載する活動について話してもらった。講演の本筋ではないが、印象深かったのは、三瓶氏が語った関連業界の分裂状況だった。 第3回セミナーにはポット出版の沢辺代表を招き、業界の分裂についてもあわせて聞いた。沢辺氏の話はナイーブだった。「端末フォーマットのような専門的のことは、出版社にはわからない」「経営者はデジタル好きと嫌いに分かれている。デジタル好きが電子書籍を進め、デジタル嫌いは警戒している」「出版社に勤める若い世代も、若いのに本好きという一種偏った者たちなの
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