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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (58)

  • 鬼界カルデラは9000年かけてマグマが蓄積し巨大噴火したと判明

    鹿児島県の薩摩半島南方にある海底火山「鬼界カルデラ」は約9000年かけてマグマが蓄積した末に約7300年前の巨大噴火を起こしたことが分かったと、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と神戸大学の研究グループが発表した。地球深部探査船で海底下100メートル近く掘削して万年単位の火山活動を調べた結果で、完新世(1万1700年前~現在)で世界最大規模とされる巨大噴火に至るマグマ蓄積の過程が明らかになった。 鬼界カルデラは鹿児島市の南約100キロにあり、東西20キロ程度、南北17キロ程度の楕円(だえん)形。約14万年前と約9万5000年前、そして約7300年前と過去3回巨大噴火を起こしたことが分かっている。(参考記事:「7300年前の鬼界カルデラ噴火、過去1万年で世界最大と判明、鹿児島沖」)

    鬼界カルデラは9000年かけてマグマが蓄積し巨大噴火したと判明
  • 「エムポックス」はどう広まる? WHOが「緊急事態」を宣言

    透過型電子顕微鏡で見たエムポックスウイルス粒子。通常は、アフリカ中央部と西部の熱帯雨林の近くで見つかる。自然宿主はげっ歯類だと考えられているが、ヒトからヒトへの感染も可能で、発熱、リンパ節の腫れ、水疱などが見られる。(Micrograph by UK Health Security Agency/Science Photo Library) アフリカでのエムポックスの流行を受け、世界保健機関(WHO)は国際保健規則(IHR)に基づく緊急委員会を開催した。コンゴ民主共和国では、2024年に入ってからの患者数が1万5600人以上にのぼり、537人が死亡している。心配なのは、ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダなど、これまでエムポックスが確認されたことのない近隣諸国にも広がっていることだ。この状況を重く見たWHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言した。 緊急委員会の

    「エムポックス」はどう広まる? WHOが「緊急事態」を宣言
  • チャバネゴキブリは世界をどう征服したのか、250年来の謎を解明

    チャバネゴキブリ(Blattella germanica)は、約2100年前、現在のインドとミャンマーにあたる地域でオキナワチャバネゴキブリ(Blattella asahinai)から進化した可能性が高い。(PHOTOGRAPH BY OZGUR KEREM BULUR/SCIENCE PHOTO LIBRARY) 夜でもべようとベッドから起き上がり、キッチンの明かりをつけると、冷蔵庫の下にツヤツヤと光る茶色い昆虫の群れがうごめいているのを見つけた経験はないだろうか。その昆虫とはもちろん、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)だ。 この嫌われ者の訪問客は、どのようにして世界に悪名をとどろかせる害虫となったのだろうか。5月20日付けで学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された新たな研究によると、その答えはチャバネゴキブリのDNAに記されていた。 いつ、ど

    チャバネゴキブリは世界をどう征服したのか、250年来の謎を解明
  • “妖精”ペンギンを突然襲い始めたカラス、経緯は謎、広がる恐れも

    オーストラリア、ビクトリア州のフィリップ島自然公園で、夜、巣穴に帰るコガタペンギン(Eudyptula minor)たち。(PHOTOGRAPH BY TUI DE ROY/NATURE PICTURE LIBRARY) オーストラリア南部に位置するフィリップ島の砂浜に、壊れた笛の音のような悲鳴が響き渡る。声の主は、体長わずか30センチ、体重1.4キロのコガタペンギン(Eudyptula minor)。地下に掘った巣穴からひなを盗み出そうとするミナミコワタリガラス(Corvus mellori)と戦っているのだ。 襲撃の前、カラスは数日かけてコガタペンギンの巣穴を観察する。2羽1組になって、大きな方が親ペンギンの気をそらしている間に、小さな方が巣穴の上から穴を掘り、卵やひなを盗み出す。研究者らが観察していると、親ペンギンを崖から追い落として巣穴を襲ったカラスもいたという。そこまでひどくない

    “妖精”ペンギンを突然襲い始めたカラス、経緯は謎、広がる恐れも
  • ヒアリもアライグマもやってくる、外来種は定着すれば「負け戦」

    ヒアリ、ツマアカスズメバチ、アライグマ、マダニ――生態系や人の暮らしに影響を与える外来種が次々と現れ、現場は日々その対策に追われている。2022年12月の国連第15回生物多様性条約締約国会議(COP15)で扱われた「ポスト2020生物多様性枠組」では、外来種対策のターゲット目標が掲げられた。 日の外来種対策の第一人者で「外来種バスター」の異名を持つ、国立環境研究所生態リスク評価・対策研究室の五箇公一(ごか・こういち)室長に、ヒアリをはじめとした海外からの侵入が続く外来種と人間社会について話を聞いた。 コロナ禍でも次々に見つかるヒアリ ―ヒアリが2017年以降、海外からのコンテナで次々に発見されて話題になりました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ですっかり忘れかけていましたが、6年以上が経った現在はどのような状況でしょうか。 コロナ禍でも物流はあるわけで、ヒアリがコンテナで入っ

    ヒアリもアライグマもやってくる、外来種は定着すれば「負け戦」
  • 【動画】マダニは「飛べる」と判明、翅はなく跳べもしないのに

    誰も聞きたくないニュースだろうが、マダニは短い距離ながら重力に逆らって空中を移動できることがわかった。6月30日付けで学術誌「Current Biology」に発表された論文によると、ひそかに静電気の後押しを得て、宿主にたどり着くマダニもいるようだ。(参考記事:「危険なマダニ感染症から身を守るための基礎知識、春夏秋は要注意」) マダニはクモガタ類の寄生生物で、動物の血を吸わなければ生きていけない。「宿主を見つけることは、彼らの一生で最も重要な瞬間です」と語るのはドイツ、ベルリンにある自然史博物館の博士研究員であり、生物学者のサム・イングランド氏だ。 だが同時に、マダニはある問題を抱えている。跳躍できないのだ。しかも、マフィンに入っているケシの実くらい小さいものもいる。 マダニの多くの種は、草の葉によじ登り、フック状の脚を伸ばしてじっと宿主となる獲物を待つ。そして、シカやヒツジ、ネズミなどが

    【動画】マダニは「飛べる」と判明、翅はなく跳べもしないのに
  • 虫に感染する細菌が起こす「性転換」を細胞で再現、世界初

    昆虫と共生する微生物の「ボルバキア」は昆虫に感染し、宿主の性をオスからメスに転換させるなど生殖システムを操作する――。農業・品産業技術総合研究機構などは、害虫アズキノメイガの培養細胞を用いて「メス化」を再現し、遺伝子レベルで性転換メカニズムの一端を初めて明らかにした。メス化の手法は新たな害虫駆除技術の開発などにつながる効果が期待できるという。 ボルバキアは直径1マイクロメートル(1000分の1ミリ)程度で、昆虫の過半数の種に感染しているとされる。細胞内に入って細胞を殺すことなくとどまり、細胞質内で数十個ぐらいに増え、卵子の細胞質を通じて母からのみ子に伝わる。虫の生殖システムをメスが増えるように操作することで、より確実に自身の子孫を残せるようになると考えられている。 その操作方法は、遺伝的にオスである個体の表現型がメスに性転換する「メス化」がある。このほか、オスのみが成虫になる前に死亡する

    虫に感染する細菌が起こす「性転換」を細胞で再現、世界初
  • 食塩に実は隠れた甘さ、塩化物イオンによる味覚を発見

    塩(塩化ナトリウム)はナトリウムイオンと塩化物イオンが結びついている。このうち、ナトリウムイオンは口の味細胞にある塩味の受容体に結合し塩味として感じられるが、一方の塩化物イオンは甘味やうま味の受容体に結合していることが分かった。岡山大学などの研究グループが、メダカやマウスの実験で発見した。ヒトにも、同様に塩化物イオンが結合するタイプの受容体があるという。 ヒトの口の中には甘味、うま味、塩味、苦味、酸味を起こす物質と結合する受容体がある。それぞれの味を起こす物質と対応する受容体の構造が、鍵と鍵穴の関係のようにぴたりと結合して味を識別する。こうして甘味受容体は砂糖、塩味受容体はナトリウムイオンを感知する。糖は塩味受容体には結合しない。この仕組みはヒトや魚類など脊椎(せきつい)動物に共通するという。 ヒトはみそ汁に近い0.8~1%ほどの濃度の塩水はおいしい塩味として感じるが、その10~20分

    食塩に実は隠れた甘さ、塩化物イオンによる味覚を発見
  • 世界一黒い触れる素材、「至高の」暗黒シートを開発、産総研など

    可視光を99.98%以上吸収しほとんど反射しない「至高の暗黒シート」を産業技術総合研究所と量子科学技術研究開発機構の研究グループが開発した。カシューナッツの殻から抽出したポリフェノール類の「カシューオイル」の樹脂を利用。同じグループが2019年に開発した「究極の」シートを超えた黒さで、耐久性も良く、触れる素材では世界一の黒さとなった。 反射の少ない黒色材料は装飾や映像、太陽エネルギー利用、光センサーなど多分野で利用され、優れた材料が切望されている。炭素でできた円筒状の物質、カーボンナノチューブでできた材料はあらゆる光を99.9%以上吸収し世界一とされてきたが、触ると壊れてしまい実用が難しかった。 研究グループは2019年に「究極の」暗黒シートを発表した。これは加速器からイオンビームを照射するなどして、カーボンブラック顔料を混ぜたシリコーンゴムに微細な円すい状の凹凸を作り、ここに光を閉じ込め

    世界一黒い触れる素材、「至高の」暗黒シートを開発、産総研など
    klaftwerk
    klaftwerk 2023/02/10
    触れるの大きいのよね。今までのは剥がれたりするので。
  • 香港のイルカが17年で80%減少、海の騒音問題に注目集まる

    シナウスイロイルカ(ピンクがかった体色の個体もいる)は、エコーロケーションによって狩りを行う。水中の騒音公害は、こうしたイルカなどの動物に害を及ぼしている。(PHOTOGRAPH BY ROLAND SEITRE, MINDEN PICTURES) 香港の海は、騒音に満たされている。巨大な貨物船や高速フェリーがひっきりなしに行き交い、沿岸部では開発が果てしなく続けられている。ここは、地球上でもとりわけ都市化が進んだ地域のひとつだ。 一方で、珠江デルタと呼ばれるこの地域の海には、約2000頭のシナウスイロイルカ(Sousa chinensis)が暮らしており、おそらく世界最大の個体群と見られている。 ところが香港のイルカ(その大半がランタオ島の南の海に生息する)の数は、過去15年間で80%以上減少している。「イルカは人工の騒音に圧迫されているのです」と、WWF(世界自然保護基金)香港でクジラ

    香港のイルカが17年で80%減少、海の騒音問題に注目集まる
  • 核融合研究が前進、高エネ粒子の電磁波によるプラズマ加熱を発見

    高エネルギー粒子から生じる電磁波により、プラズマが加熱されることを発見した、と核融合科学研究所(岐阜県土岐市)などの研究グループが発表した。将来の夢のエネルギー技術と期待される核融合発電では、核融合反応で生じる高エネルギー粒子がプラズマを加熱し、反応を持続する。この時、高エネルギー粒子がプラズマ粒子に直接衝突しない新たな仕組みが分かったことで、核融合発電の実現に向けた研究などに役立つと期待される。 プラズマは固体、液体、気体とは異なる物質の第4の状態。気体にエネルギーが加わり温度が上昇していき、電子が原子から離れ、電子とイオンが自由に運動して非常に活性化した状態となったものだ。 そこで研究グループは新たな計測システムを開発。同研究所のプラズマ生成装置「大型ヘリカル装置(LHD)」を使い、核融合反応の高エネルギー粒子に見立てた重水素と水素の原子を高速ビームにしてプラズマに入射。光の波長を基に

    核融合研究が前進、高エネ粒子の電磁波によるプラズマ加熱を発見
  • ミミズは侵略的外来種、北米で昆虫に大きな被害の恐れ、研究

    家庭菜園や花壇では益虫とされるミミズだが、北米の多くの森林など、来ミミズが生息していなかった土地では、在来動物に意外な悪影響を及ぼしている。(PHOTOGRAPH BY STEPHEN DALTON, MINDEN PICTURES) 2021年の暮れに亡くなった生物学者のエドワード・O・ウィルソン氏は、かつて昆虫のことを「世界を回している小さな者たち」と呼んだ。だが、この5年間、昆虫の激減を示す報告が集まっており、今後をめぐる議論が盛んに交わされている。激減の主な原因とされているのは、生息地の破壊、殺虫剤の過剰な使用、そして気候変動だ。(参考記事:「農業の毒性が48倍に、『沈黙の春』再び? 研究」) だが3月30日付けで学術誌「Biology Letters」に掲載された論文が、少なくとも北米の広範囲における、もうひとりの意外な容疑者を指摘した。それはミミズだ。 この研究では、カナダの

    ミミズは侵略的外来種、北米で昆虫に大きな被害の恐れ、研究
    klaftwerk
    klaftwerk 2022/04/02
    氷河期がまた来ると北方のミミズは死に絶えるんだな
  • 殺虫剤でのゴキブリ退治はゴキブリを強くするだけ、米研究

    チャバネゴキブリは、世界で最も多いゴキブリだ。(PHOTOGRAPH BY NIGEL CATTLIN, NATURE PICTURE LIBRARY) 不快なゴキブリの出没には、多くの人が悩まされている。ゴキブリ退治がこれほど難しいのには、相応の理由があることがわかってきた。一部のチャバネゴキブリ(Blattella germanica)が、殺虫剤に対する抵抗性(耐性)を獲得していることを示す研究成果が集まりつつあるのだ。 たとえば学術誌「Journal of Economic Entomology」に2021年12月に発表された論文によると、米国カリフォルニア州の集合住宅で採集したチャバネゴキブリには、よく使われている5種類の殺虫剤に対し生き残るものがいた。 チャバネゴキブリは、少なくとも11種類のアレルギー誘発物質と関係があるうえ、サルモネラ菌などの細菌をまん延させることもある。人間

    殺虫剤でのゴキブリ退治はゴキブリを強くするだけ、米研究
  • キングコブラは実は4種だった、謎氷解、遺伝子から明らかに

    インドの多雨林で葉の影から顔を覗かせるキングコブラ。キングコブラの生息域がなぜアジアの広範囲に及ぶのか、科学者たちは長い間、頭を悩ませてきた。(PHOTOGRAPH BY GABBY SALAZAR, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 爬虫両生類学者たちが長年の間、頭を悩ませてきた問題がある。それは、ヒマラヤ山脈のような、とうてい乗り越えられない障壁によって隔てられたアジアの広大な大地に生きるキングコブラ(Ophiophagus hannah)が、どうして単一種なのだろうかというものだ。加えて、体長が5.5メートルにもなるこの世界最長の毒ヘビが、なぜ生息する地域によって姿や行動が異なるのかも不可解だった。 これらの疑問が、ついに解明されるときがきた。新たな研究によると、キングコブラは4つの種に分けられるという。 2021年8月、インドの非営利団体カリンガ財団の生物学者で、

    キングコブラは実は4種だった、謎氷解、遺伝子から明らかに
  • シカからヒトに新型コロナが感染、初の報告、カナダのオジロジカ

    オジロジカは新型コロナウイルスの保有宿主になっている。研究者たちは、カナダのオジロジカからヒトへの感染が起こった可能性があると考えている。(PHOTOGRAPH BY JIM BRANDENBURG, MINDEN PICTURES) 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)がカナダのオジロジカ(Odocoileus virginianus)からヒトに感染した可能性が高いことが、新たな研究によって明らかになった。北米に広く生息するオジロジカから新型コロナウイルスがスピルオーバー(異種間伝播)した例としては初の報告となる。 新型コロナウイルスが米国のオジロジカの間で広がっていることは先行研究によってわかっていた。しかし、オジロジカが保有するウイルスは近くに居住している人がもっていたウイルスと非常によく似ていたため、単にヒトからシカに感染したと考えられていた。(参考記事:「野生のシカの4割に

    シカからヒトに新型コロナが感染、初の報告、カナダのオジロジカ
  • 日本でゴキブリの新種3種が見つかる、保護へ

    2020年11月と2021年6月、日産のゴキブリの新種が3種も立て続けに発表された。3種とも“ 美麗種”とされるルリゴキブリ属だ。雑誌ナショナル ジオグラフィック日版2021年11月号に掲載された記事を再構成したものです。

    日本でゴキブリの新種3種が見つかる、保護へ
  • 謎だった家畜ウマの起源、ついに特定

    内モンゴル自治区西ウジムチン旗にある繁殖センターの文化紹介イベントで疾走する馬の群れ (PHOTOGRAPH BY PENG YUAN/XINHUA VIA GETTY) 数千年前から、ウマは世界中の社会で重要な役割を果たしてきた。古代から耕作に力を貸し、人々を短い時間で遠くへと運び、戦場では兵士に闘いにおける優位性をもたらした。こうしたことを分かっていても、では家畜ウマはどこから来たのかというシンプルな疑問には、専門家はずっと頭を悩ませてきた。 最近、2つの大陸の100人以上の専門家の尽力で、その謎がようやく解けたようだ。家畜ウマのルーツは「ロシア南部」にあるという答えにたどりついたのだ。 アナトリア半島(小アジア)、イベリア半島、ユーラシア大陸のステップ地帯西部という3つの地域のいずれかが家畜ウマのルーツとして有望視され論議されてきたが、今回の発見で、その起源は、ユーラシアステップ地帯

    謎だった家畜ウマの起源、ついに特定
  • タスマニアデビルの伝染性がん、再生産数が激減、風土病レベルに

    捕獲されたタスマニアデビル。丸太の上でポーズをとっている。2008年にタスマニアのサムシング野生動物保護区で撮影。この保護区にいるタスマニアデビルの多くは、顔のがんに感染した親から隔離された。 (PHOTOGRAPH BY DAVE WALSH, ALAMY) 世界を混乱に陥れている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最初の報告から、1年が過ぎた。その間、感染症について多くの議論が繰り広げられてきたが、オーストラリアのタスマニア島に暮らす体長80センチほどの肉有袋類、タスマニアデビルは30年もの間、恐ろしいパンデミックに苦しめられている。 噛まれると伝染する顔のがん「デビル顔面腫瘍性疾患(DFTD)」だ。他のがんと異なり、DFTDではがん細胞自体が伝染し、感染すると海綿状の口内炎を引き起こして口がただれ、やがて餓死する。致死率はほぼ100%だ。 DFTDにより、タスマニアデビル

    タスマニアデビルの伝染性がん、再生産数が激減、風土病レベルに
  • クランベリー農家らに危機感、忍び寄る温暖化の足音

    2020年10月、米国マサチューセッツ州カーバーのエッジウッド・ボグ(畑)で、ベルトコンベアからトラックの荷台に落とされるクランベリー。感謝祭の卓を彩る真紅の果実を収穫するため、クランベリー農家の人々は冷たい水をはった畑に入る。(PHOTOGRAPH BY JOHN TLUMACKI, THE BOSTON GLOBE, GETTY IMAGES) エルドリッジ一家が5年前に米マサチューセッツ州ケープコッドの小さな町にあるクランベリー畑を購入したとき、手入れが簡単ではないことはわかっていた。だが、覚悟はできていた。 彼らはクランベリーに絡みつく毒性の強いツタウルシを抜き、水をはった畑ではクランベリーを集める熊手を這い上がってくる蜘蛛を追い払った。寒い夜には、果実を凍らせないためのスプリンクラーをいつでも操作できるよう、畑の横にとめたトラックの中で寝た。 それでも毎年秋の収穫の喜びを思えば

    クランベリー農家らに危機感、忍び寄る温暖化の足音
    klaftwerk
    klaftwerk 2020/12/01
  • 外来スズメバチまた見つかる、営巣の可能性、米国

    米ワシントン州で、世界最大のスズメバチであるオオスズメバチが目撃された。現在、この外来種を根絶する試みが行われている。(PHOTOGRAPH COURTESY WASHINGTON STATE DEPARTMENT OF AGRICULTURE) 米国にとって外来種であるオオスズメバチが、ふたたび西海岸のワシントン州で見つかった。女王バチと見られる。すでに専門家も確認済みで、同州で見つかったオオスズメバチは昨年末の2匹に続き、これで3匹目となる。 今回の発見からわかるのは、2019年秋にワシントン州カスター近郊にスズメバチのコロニーができ、そこからたくさんの女王バチが生まれた可能性があることだ。とはいえ、発見場所はかなり狭い地域に限られているため、今後拡散をい止められる可能性もあると、専門家は言う。 女王バチは冬の間冬眠するが、晩春に活動を始め、一部は巣を作ることに成功する。 今回見つか

    外来スズメバチまた見つかる、営巣の可能性、米国