東北6県を管轄する第2管区海上保安本部が昨年1年間に受けた無言電話は前年比1・46倍の1万460件で、過去最多を記録。管内の118番の総数(2万6110件)の4割を占める。タッチパネルで操作するスマートフォンの普及で、気づかないままかけていることも多いとみられ、2管では注意を呼び掛けている。 「事故ですか、事件ですか」「もしもし、応答がないので切断します」――。2管で118番を受け、事故や事件の発生を担当部署に連絡する「運用司令センター」では、2年ほど前からこうしたやり取りが増え、昨夏には20~30件もかかってきた日もあった。 原因の一つと考えられているのは、パネルで簡単に操作できるスマホの普及。中にはパスワードを解除せず緊急電話をかけられる機種もあり、2管では、ポケットやカバンに入れた状態で何かに当たったり、子供が触ったりして、所有者本人が無意識のままかけているケースも多いとみている。