『ダメをみがく〜”女子”の呪いを解く方法』(紀伊國屋書店)より。 (深澤真紀さんと津村記久子さんとの対談集の一部です) 【深澤真紀:フェイスブックは非常によくできているけど、あれが大変なのは、実名なので、「濃淡があるいろんな人間関係の相手に、等しい自分を伝えなきゃいけない」ってこと。仕事の友だちも、幼稚園の友だちも、大学の友だちも、すべてに同じ情報や感情を伝えるのは無理じゃないですか。それぞれの共有しているものが違うから。 私もフェイスブックは使ってるけど、交流はグループごとですね。小・中学校のグループ、大学のサークルのグループ、仕事のグループ……って。そのグループの中なら、たとえば大学のサークルグループで、「村上春樹ってうちのサークルの先輩なんだね」って投げかけられる。それは仕事のグループとか小中学校のグループには関係ないですから。だから、フェイスブックがむずかしいのは、実名ですべての人