福島県は3日、同県棚倉町の山林で採取した野生のチチタケから、国の暫定規制値(1キロ・グラム当たり500ベクレル)を大幅に上回る2万8000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。 チチタケはシーズン初めのため、市場に流通しているものはないが、県は同日、同町や販売業者に、チチタケを含む野生キノコ(菌根菌類)の摂取と出荷を自粛するよう通知した。 県によると、このチチタケは1日に採取された。県は今後、付近の野生キノコの放射性物質検査を行うとともに、摂取自粛を呼びかける看板の設置などを行う。 同県では、これまで野生のキノコで暫定規制値を超えたのは、同県古殿町のチチタケの3200ベクレルが最高値で、県は「ここだけ突然高い値が出たので困惑している。調査を続けて原因を調べたい」としている。