誰にとっても通信速度は遅いより速い方がいいけど、情報の速さで利益を出している高頻度アルゴリズム取引業者にとっては、通信速度は死活問題だ。そういった業者のために、証券取引所間のレイテンシをマイクロ秒単位で減らすネットワークが、数百億~数千億円というお金を使って構築されている。ここではそういうネットワークについて書いてみよう。 いつの時代でも、証券取引の参加者にとって、他の証券取引所の状況をいち早く知ることは重要だった。他の人が知らない取引状況を知っていれば、それはある意味ちょっとだけ未来を知っているのと同じようなもので、わずかな時間とはいえ有利な売買ができるからだ。そのために昔から市場参加者は伝書鳩や電話などあらゆる方法で早く情報を得ようとしていた。とはいえ、人間がすべての注文を出していた時代は通信速度を極端に最適化してもあまり意味がなかったが、コンピュータを使ったアルゴリズム取引が一般化す
前書き coroutineはKotlin 1.1から搭載された新機能ですが、まだexperimentalなこともあってバリバリ使っている人は多くないと思われます。しかしながら、experimentalとはいえproduction readyなことは宣言されており、Kotlin 1.3ではexperimentalが外れる(予定の)ため、そろそろ学んでおいても悪くない時期になってきています。 そこで、この記事ではcoroutineを実践するにあたって抑えておくと役立つ知見を共有します。ご参考になれば幸いです! 注: この記事はKotlin 1.2.21, kotlinx.coroutines 0.22.5に基づいて書かれています。 coroutineとは何であって何でないのか coroutineとは何か coroutineとは何かを一言で表現すると、「中断可能な計算インスタンス」になります。こ
Kotlin 1.2.0出ましたね。 主に新しい言語機能についてざっくり感想を述べます。 via What's New in Kotlin 1.2 言語機能 アノテーション上でArrayリテラルをサポート 今までは次のようにarrayOfって書いていたけど、 @Singleton @Component( modules = arrayOf( AppModule::class, DataModule::class, ... ) ) interface AppComponent : AndroidInjector<HogeApplication> { 次のように書けるようになる。 @Singleton @Component( modules = [ AppModule::class, DataModule::class, ... ] ) interface AppComponent : And
かつて「湾岸戦争」とも呼ばれた、東京都の湾岸3区(中央、港、江東)のタワマン建設。たった15年ほどで激変した街並みを、国勢調査データを中心に読み解いていこう。(ノンフィクションライター 和泉虎太郎) ● 全国のタワマン住民の2割は 中央、港、江東の3区に集結 東京都区部に17万人、東京湾岸の3区に9万人。これは高層マンション(本稿では以降、タワーマンション、略してタワマンと表記する)の15階以上に住んでいる住民の数だ。10年間で2倍以上に増えているという。 なんとかと煙は高いところに上るものだ、などと揶揄するのは貧乏人のひがみ根性に他ならないが、東京の臨海地帯に立ち並ぶタワーマンションには小金持ちから富裕層まで、多くの新住民が押しかけた結果、指折りの人口急増地帯となっている。さらには投資マネーも流れ込み、不動産価格はバブルの様相。たった15年で街並みは一変した。国勢調査のデータから、この変
ゲームなどのコンテンツにおいて、「当たり判定」から逃れることはできません。オブジェクトとオブジェクトが衝突したかどうかという判定は、インタラクティブコンテンツにおいて最も重要な部分になるからです。 当たり判定の実装自体は難しくありません。ですが、素朴な実装ですと、対象となるオブジェクトが大量である場合に、十分なパフォーマンスが出ません。これはオブジェクトの多い、現代的なゲームでしたり、弾幕シューティングなどを作るときに大きな障害となります。 この記事では、大量のオブジェクトの当たり判定を処理する、効率的な方法について紹介します。 まずは素朴に実装してみる 当たり判定の処理を語るには、ある程度ゲームの骨組みのようなものが必要になってきます。もちろんクラスなどを使わないベタ書きでもよいのですが、大変読みにくくなってしまいます。ですので、今回は、まず簡易的なゲームエンジンのようなものを作って、そ
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