「中央公論」編集部の田中正敏さんからメールが届いた。「『ウェブ時代をゆく』を語る」をまとめてくださった田中さんである。 「グーグルに淘汰されない知的生産術」ですが、『読売新聞』書評同様、もしよろしければ販売期間終了後(5月9日)を目処にブログにて公開していただいても、と思います。非常に充実したお話でしたので、より多くの方の目に触れればと思う次第です。 ありがたい申し出をいただいたので、ここに全文を公開することにします。 「中央公論」五月号の「特集・知的整理法革命」(野口悠紀雄、梅田望夫、外山滋比古、佐藤優、勝間和代、茂木健一郎)という文脈で、田中さんの取材を受け、勉強や仕事の仕方について僕が二時間ほど話をした内容をもとに、彼が文章にまとめてくれたものです。 さすがにこのテーマだとほぼすべての人が、それぞれの観点からグーグルを論じていて面白かったです。 どうぞお楽しみください。 旧来の整理法
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私などはブログの世界にいるせいか「私塾のすすめ ここから創造が生まれる」(参照)を梅田望夫対談シリーズ第三弾として読んでしまいがちになるが、二、三度読み返して、本書は基本的には斎藤孝ワールドを広げる形で読まれるというのが現在の日本の読書界あるいは出版界の妥当な位置づけではないかと思えた。たぶんその意図は達成されるだろうし、広く好意的に受容される対談になっていると評価する。 うまく配慮が盛り込めないので失礼な言い方になるかもしれないが、対談の当初から斎藤孝はそういう構え(齋藤ワールドのまた一冊を作ること)でいたのだろう。多作の斎藤にしてみれば編集者から期待された著作群の拡張の一つだ。梅田もそこにビジネス的によく配慮し、齋藤の著作をよく学んでから対談に臨んでいる。 だから齋藤ワールド的な滑らかな対談の流れが想定されるはずなのだが、実際の対談は梅田の情熱の側に歪むというか引きつけられトーヌスが発
米国や英国の新聞社サイトがデジタルアーカイブを充実させている。英Times(Times of London)も200年以上前の記事も対象にしたデジタルアーカイブを構築中だ。正式サービス前の約2ヶ月間,無料で利用できるようにするという(Journalism.co.ukより)。 The Times ,The Sunday Times ,Times Onlineの記事が含まれる。なんと,1785年の記事から 対象となる。ということは,歴史書や教科書でしか知らなかった次のような産業革命時代の出来事も,ニュース記事として読めるようになるはず。 1785年:カートライトが力織機を発明 1811年:ラッダイト(機械打ち壊し)運動 1814年:ジョージ・スチーブンソン が蒸気機関車を実用化 1834年:チャーチスト運動 1848年:マルクスとエンゲルスの共産党宣言 などの出来事を,当時のジャーナリストがど
「意味がわかりません」からの脱却 「プログラムができるようになりたい」「仕事でプログラムを理解しないといけないけれど、全く理解することができない」──そんな悩みを持っている方も少なくないだろう。 筆者も今でこそ「プログラマ」という肩書きを担いでいるが、プログラムを勉強しようと思い立ったのは高校生の頃。その後、理解できないままに苦悩し続け、ようやくプログラムらしいものが書けるようになったのは3年以上後のことだ。 では、プログラムは難しいものなのかといえば、そうとも言えない。今になって分かることだが、プログラムは無駄な恐怖心を克服し、ちょっとだけ考え方を変えるだけでぐっと身近な存在になるのである。 そこで、本連載では私たちがプログラムを理解できない理由を10個あげながら、どのようにプログラムと接したらよいのかを考えてみたい。 理由1:細かいことにこだわる プログラムを学習しようとして、最初に壁
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