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ブックマーク / honz.jp (11)

  • 『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』悲劇への道は、共感の心で敷き詰められている - HONZ

    SNSに功罪はあれど、「共感をベースにした評判社会」という言葉には何か否定できないものがある。他人の喜びや悲しみといった感情に寄り添うことができ、周囲からどのように思われているか可視化される状態であれば、さぞかし理想的な社会になるはずだ。 しかし、実態はどうだろうか。人々のつながりは誹謗中傷や負の感情を運ぶ時の方が勢いが強く、よりスキャンダラスな方向へと向かっているような印象も受ける。ならば、世の中は「共感をベースにした評判社会」とは違う方向へ進んでいるのだろうか? 書はこのような疑問に対して、明快に回答する。むしろ、これは共感をベースにしているからこその動きであると説くのだ。驚くのはそのメカニズムを、1942年と1950年に起きた2つの冤罪事件(浜松事件と二俣事件)、そして1759年に出版されたアダム・スミスの『道徳感情論』という2種類の要素から解き明かしていることだ。 なぜ、SNS

    『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』悲劇への道は、共感の心で敷き詰められている - HONZ
  • 『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 - HONZ

    に暮らす人々は、日における「原発の歴史」をほとんど知らなかった。 原発とは何で、いかに導入されて、いかなる社会的な位置づけをなされてきて、いかなる課題と可能性を抱えながらいまに至っているのか。 それは「不勉強のせい」だけではない。そもそも、福島第一原発事故以前、「原発の歴史」を一般向けかつ体系的、あるいは通史的に整理した人文社会科学系の研究・書物がほとんどなかったからだ。吉岡斉ひとし『原子力の社会史』や武田徹『「核」論』、あるいは反原発運動の記録など一部の予言的な学術研究を除き「原発の歴史」は明文化されることがほとんどなかった。あるのは、特筆すべきできごとに立ち会った関係者の残した文書や、頭の中に眠っている断片的な記録・記憶に過ぎなかった。 その記録・記憶を掘り起こし、歴史に変換する作業が、3・11後、一定程度進んだのは間違いないことだ。安全神話の陰で指摘されていた危険性や、不公正な

    『原子力政策研究会100時間の極秘音源 メルトダウンへの道』 - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    お金0.0 / ビットコインが★なくなりました』第8話 2018年09月21日 あなたは1000万円盗まれたらどうしますか? 役者を目指す若者「出野達也」は、思いつきで仮想通貨取引を始めた。 家族に300万円を借金して、全額投資。 瞬く間に増えるお金、豪遊に次ぐ豪遊─...

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  • 『コーランには本当は何が書かれていたか?』 - HONZ

    イスラムを深く知るためには、「コーラン」を避けて通ることができない。ジハードで死ぬと、楽園の72人の乙女という報酬があると書かれているのは当か? そして過激派たちによってどのように曲解され、利用されてきたのか? 今あらためて問われる、コーランに書かれている内容の質。(HONZ編集部) 書はカーラ・パワー(Carla Power)著If the Oceans Were Ink――An Unlikely Friendship and a Journey to the Heart of the Quran(『たとえ海がインクであっても――奇妙な友情とコーランの心髄への旅』)(2015年 ヘンリーホルト刊)の邦訳です。 副題にある「奇妙な友情」とは、著者である気鋭のアメリカ人女性ジャーナリスト、カーラ・パワーと、書における彼女の対話の相手、イスラム学者のモハンマド・アクラム・ナドウィー師と

    『コーランには本当は何が書かれていたか?』 - HONZ
  • 『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 - HONZ

    心をつかさどっているのは心臓であると、かつては広く信じられていた。心臓はドクドクと拍動する特別な臓器であるうえに、気持ちが高ぶれば鼓動が速まりもするから、そう考えるのはごく自然なことだったろう。エジプトでミイラを作る際にも、心臓は大切に取り出され、別個にミイラ化されたのに対し、脳は、耳や眼窩、あるいは頭蓋にあけた小さな穴から搔き出され、捨てられていたようだ。人びとは古来、心の働きに多大な関心を寄せてきたが、脳がいったい何のためにあるのかはわからないままだった。 脳の研究と言えるようなものがはじまったのは、長い歴史をもつ人類の知の営みの中では、ごく最近のことでしかない。ようやく18世紀になって、人の性格や能力を脳に結びつける「骨相学」の考えが生まれた。19世紀になると、細胞に色をつける染色技術が発明されたおかげで、脳もまた多くの細胞からできていることが明らかになった。それは脳研究にとって画期

    『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『腸よ鼻よ』10指腸 2018年09月22日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...

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  • 『宇宙を創るダークマター』 この世はダークでできている - HONZ

    「この世は謎に満ちている」という言葉は比喩ではなく、最新の科学的成果に基づく正確な世界描写であるようだ。2009年ヨーロッパ宇宙機関が打ち上げたプランク衛星によって得られた高精度なデータを基に2013年に発表された研究結果によれば、宇宙の26パーセントをダークマターが、69パーセントをダークエネルギーが占めているという。我々を形作っている原子や空を照らす光などの通常物質が占めるのはわずか5パーセントに過ぎないのだから、この世は謎に満ちているどころか謎だらけといっても過言ではないだろう。 書はダークマターの専門家であるミシガン大学教授の著者キャサリン・フリースが、科学者達がこの100年間どのように競い合いながら宇宙の謎に迫ってきたか、そして世界の姿はどれだけ明らかになっているのかを解説する。著者が「21世紀は宇宙論の黄金時代」というように、この数年の間にも新たなデータが発見され続けており、

    『宇宙を創るダークマター』 この世はダークでできている - HONZ
  • 『漫画編集者』いかにして漫画は生み出されるのか - HONZ

    編集者が書いたや、編集者が受けているインタビューが好きだ。 それはやっぱり「表にはあんまり出てこない部分」だからオモシロイのだろうと思う。書も含めて我々読者は、最終的にパッケージとして提出されたものを完成品として受け取る。そうしたには大抵謝辞として編集者の名前が挙げられていたり、あるいは雑誌ならば最後に名前がクレジットされていたりするだけで、そこでどのような関与があったのかは最終的な形だけではよくわからない。 実際には最終成果物に至る手前の作業──作家・漫画家の選定から発注、改稿作業のプロセスとあらゆる場面で編集者の思想と技術と人脈と戦略が発揮されているはずだ。普段は見えることのない、そうした過程を知るのは実に興味深い。どうやって、何を考えながらやっているんだろう。それはテクニックとして磨けるものなんだろうか、と。 という前置きから推測されるように書『漫画編集者』はかねてより『善き

    『漫画編集者』いかにして漫画は生み出されるのか - HONZ
  • 『超ひも理論をパパに習ってみた』 - HONZ

    「シャープペンシルを使って文字を書くためにはどんな力が必要ですか?」と質問されたら、あなたはどのように答えるだろうか。 シャープペンシルを持って動かすための筋力、芯が紙を滑ることで作られた黒鉛の粉を紙の繊維のなかに残すのだから摩擦力、文字を書くのだから思考力も必要だ、などと答えるのではなかろうか。 しかし、世界中の物理学者に同じ質問をすると全員から同じ答えが返ってくるはずだ。それは電磁気力である。物理学者たちにとって力は4種類しかないからだ。重力、電磁気力、弱い力、強い力である。 筋力も摩擦力も脳の働きもすべて 電磁気力が引き起こした現象である。いろいろな原子をまとめて水やタンパク質などの分子を形作るのは電磁気力だし、その分子同士がどう結合し動くかも電磁気力によって決められる。それでは他の3つの力は何を意味しているのだろう。 重力については説明する必要はないだろう。宇宙で無重力状態を体験す

    『超ひも理論をパパに習ってみた』 - HONZ
  • エイズ治療研究の最前線--『完治』への道 - HONZ

    「青木薫のサイエンス通信」番外編の更新です。今回取り上げたのは、仲野徹とのクロスレビューになる『完治 – HIVに勝利した二人のベルリン患者の物語』。なぜHIVを克服するのが難しいのか?そこを深く理解することで、患者を「完治」へと導いた主治医の「着眼」が見えてきます。 (※稿は、青木さんご自身のFacebookに書かれていた感想を、そのまま掲載させていただいております。) 今年に入ってすぐの頃だったと思うのですが、『ニューヨーカー』にジェローム・グループマン(ハーバード大学医学部教授で、『ニューヨーカー』のスタッフライター)が、エイズ治療の最前線をレポートしていました。グループマンは、エイズがエイズと呼ばれるようになる前から、この病気の研究に関わっていたとのことで、さすがと言うべきか、研究の最前線が、とても見通しよく、かつ魅力的に描かれていて、思わず引き込まれてしまいました。 ところで、

    エイズ治療研究の最前線--『完治』への道 - HONZ
  • 『システム×デザイン思考で世界を変える』by 出口 治明 - HONZ

    一小さな大学院、慶應SDM(システムデザイン・マネジメント研究科)のPRである。しかし、PRでありながら、とても面白いし、またストンと腹落ちするのだ。これから社会に巣立とうとしている若い皆さんはもちろん、社会人にも書の一読をお薦めしたい。このには、明日の仕事にすぐにでも役立つ考えるヒントがたくさん散りばめられているのだから。 システムデザインとは何か。それはシステム思考とデザイン思考の融合であるという。システム思考とは物事をシステム(要素間の関係性)としてとらえることで、要するに「木を見て森も見る」ということである。デザイン思考とは、ここでは「観察(オブザベーション)、発見(アイディエーション)、試作(プロトタイピング)を何度も繰り返しながらチームで協創する活動」と定義されている。論理を重視するシステム思考と、感性も動員するデザイン思考の両方を融合することでさまざまな課題が解決

    『システム×デザイン思考で世界を変える』by 出口 治明 - HONZ
    kobabiz
    kobabiz 2014/03/29
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