安倍晋三元首相が街頭演説中に襲撃された現場。左上は献花台=奈良市で2022年7月13日午後3時6分、本社ヘリから北村隆夫撮影 安倍晋三元首相(67)が奈良市で街頭演説中に銃撃されて死亡した事件で、無職の山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の事件当時の精神状況を調べる必要があるとして、奈良地検が鑑定留置を奈良地裁に請求し、地裁が認めたことが関係者への取材で判明した。いずれも22日付で、29日が期限だった勾留はいったん停止される。留置期間は11月29日までの約4カ月間になる。 鑑定留置は専門医が容疑者の精神状況や生活実態、成育歴を調べるため、勾留を停止して身柄を医療施設に移す司法手続きの一つ。今後想定される裁判員裁判では刑事責任能力が争点になる可能性があり、奈良地検は起訴前に精神鑑定の実施が不可欠と判断した模様だ。
参院選岡山選挙区の自民党公認候補の応援で演説する安倍晋三元首相=岡山市北区の市民会館で2022年7月7日午後7時2分、堤浩一郎撮影 安倍晋三元首相(67)が奈良市で街頭演説中に銃撃されて死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)=奈良市大宮町3=が奈良県警の調べに、事件前日の7日にも安倍氏が登壇する岡山市の演説会場に入ろうとしたが「手荷物検査などがあって近づけなかった」と供述していることが分かった。県警はこの時も自作の銃などを所持し安倍氏を襲撃する機会を探っていた可能性があるとみて調べを進めている。 捜査関係者によると、山上容疑者は「岡山市の会場に向かったものの、手荷物検査などがあって近づけなかった。(安倍氏を)つけ回していた」と供述したという。また、「(以前は)爆弾も作っていたけど、これでは殺すことはできないと思って銃に変えた」とも話しているという。
警察の車両に連行される山上徹也容疑者=奈良市の近鉄大和西大寺駅前で2022年7月8日午前11時45分、久保聡撮影 街頭演説中に銃撃された安倍晋三元首相(67)が亡くなった。捜査関係者によると、殺人未遂容疑で逮捕された山上徹也容疑者(41)は特定の政治団体や暴力団などへの所属は確認されていない。また、事件では手製の銃が使われたとされる。近年の海外でのテロは組織に属さない「ローンウルフ(一匹オオカミ)」型が増加しているが、今回も同様の可能性がある。 オシントの重要性とその限界 テロ対策を進める警察当局にとって、ローンウルフは特に事前の察知が難しいとされる。 警察はトラブルをもたらす可能性のある組織を把握し、所属する人物を調べることでテロを未然に防いでいる。ただ、組織に加わらな…
病院との和解成立後、両親は莉奈ちゃんの遺影を持参して記者会見した=横浜市中区で3月25日午後3時21分、鈴木悟撮影 横浜市で2010年9月、生後11カ月の女児が病院で肝臓の検査を受けた後に亡くなった。病院は当初、検査と死亡の因果関係を否定。真相を求めて、病院側と法廷で争った両親の「闘い」を追った。 「娘はブランコが揺れるたびに気持ちよさそうな顔をして、小さな両手で綱を楽しそうにつかんでいました」 「バイバイも手招きもすぐに覚え、食事もきらいな味なら首を振り『ぶーっ』とだしてしまい、好きな味なら、うなずきながらおいしそうに食べていました」 2010年9月2日午前0時過ぎ。生後11カ月だった中島莉奈ちゃんは、横浜市内の病院で肝機能を調べる検査を受けた直後に容体が急変し、半日後に息を引き取った。葬儀の翌日、母は自宅の居間で一人パソコンに向かい、5時間かけて、莉奈ちゃんと過ごしたどんなささいな瞬間
トヨタ自動車が2021年春から定期昇給を完全成果型に変更する方針を固めたことが27日、明らかになった。一律に昇給する現在の制度を見直し、人事評価に応じて昇給額を決める。評価によっては定昇がゼロになることもある。自動車業界は100年に1度と言われる変革期を迎えており、賃金にメリハリをつけることで社員の意欲を引き出し競争力向上につなげる狙いがある。 現行の定昇は、職位などに応じて一律で上がる分と、評価に応じて上がる成果型を組み合わせており、全員が毎年一定程度は昇給する。これを見直し、評価に基づくものに一本化する。職種ごとに4~6段階で評価。評価に応じて配分が増え、最低評価の場合は昇給がゼロとなる。対象は、係長級以下の約6万5000人。
2018年8月に徳島県松茂町の国道11号交差点で、赤信号を自転車で横断しようとした女子高生が車にはねられ死亡する事故があり、徳島地裁は22日、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた乗用車の男性(49)に「過失を認めることはできない」として無罪判決を言い渡した。求刑は罰金30万円だった。
「京都アニメーション」は5日、放火殺人事件を受けて開設した口座に寄せられた支援金が2日午後3時までに6万1885件、計16億2226万円となったと発表した。代理人弁護士が示した金額別内訳では「1万円以内」が最多の4万8854件(構成比78.9%)、計3億510万円(同18.8%)だった。また、2億4903万円(同15.4%)はアニメグッズ専門店「アニメイ…
◇科学的教養、必要な時代 限られた資源をどう配分するか--すべての人の要求を満たせない以上、あれもこれもは不可能。だから厳しくても優先順位を決め、より多くの同意を得ながら事を進めていくというのが本来の「政治」の役割だ。しかし、同時に民主主義国家においては、権利と義務はセット。今回の電力問題のように技術や科学がからむ資源配分の問題では、有権者の側にもその問題を理解する努力が求められる。 まず理解しないといけないのは、電力網というシステムが、不断の努力でバランスを取っている「動的平衡系」だということだ。電力の需要と供給は常にある幅の中でバランスをとっていなければならない。多すぎても少なすぎても破綻する。本格的な理解をするには電気工学の高度な知識が必要となるが、近いアナロジーとしては「手すりのないシーソー」がいいだろう。 シーソーの一方が需要側。何千万もの利用者がスイッチをオン・オフするたび、バ
過激な性描写がある漫画の販売規制を強化する東京都の改正青少年健全育成条例に関連し、石原慎太郎知事は17日の定例記者会見で、72年発行の自著「真実の性教育」(光文社)に「いかなる書物も子供を犯罪や非行に教唆することはない」などと記述していたことを指摘され、「そのころ私は間違っていた」と述べた。「変態を是認するような本は、あのころあまりなかった」と釈明し、条例改正の正当性を強調した。 石原知事は、規制対象となる性的な漫画について「世の中に変態ってやっぱりいるからね、気の毒な人でDNAが狂ってて。読んだり、描いたりにエクスタシーを感じるのは結構。子供にさらさないように処置しただけ」と述べた。 また、中年男性の少女愛を描いたナボコフの小説「ロリータ」(55年)を例に挙げ、「当時ショッキングだったけど、あの程度なら叙述の美しさもある」とし、少女強姦(ごうかん)などを描いた現代の漫画に対しては「何の役
「ワンピース」など人気アニメの制作元として知られる「東映アニメーション」(東京)が「直接雇用」を認めず、来年3月での雇い止めを通告したのは不当だとして、26年勤める男性(52)が10日までに、雇用契約の確認や、賞与に当たる過去2年分の一時金など計約390万円の支払いを求めて東京地裁に提訴した。 10日の第1回口頭弁論で東映アニメーション側は請求棄却を求めた。 訴状などによると、男性は84年に業務委託契約を結ぶ形で入社し、現在は社内の研究所に勤務。07年まで在籍した美術課では「ワンピース」のほか「ドラゴンボール」「Dr.スランプアラレちゃん」の背景画などを担当した。 社は01年、社内労組加入の非正規雇用者の大半を「直接雇用」に切り替えたが、男性は業務命令で海外に出張中だったため事情を知らず、そのまま対象外となった。組合に入って会社と交渉したが、聞き入れられないまま今年6月、11年3月末の研究
自転車の車道走行ルールを厳格化するため道路交通法が改正された07年以降、自転車で歩行者をはねて死亡させたり重傷を負わせた場合、民事訴訟で数百万~5000万円超の高額賠償を命じる判決が相次いでいることが分かった。これと並行して東京や大阪など主要4地裁の交通事故専門の裁判官は今年3月、「歩道上の事故は原則、歩行者に過失はない」とする「新基準」を提示した。高額賠償判決がさらに広がるのは必至の情勢となる一方、車道走行ルールが浸透していない現状もあり、今後議論を呼びそうだ。 ◇東京など4地裁「新基準」 自転車は道交法で「車両」と規定され、従来、原則車道走行だが定着せず、歩道での自転車と歩行者の事故が急増。このため07年の道交法改正(施行は08年)で歩道を走れる条件を明確にし、車道走行のルールを厳格化した。高額賠償が相次ぐ背景には、この厳格化を司法が酌み、加害者の自転車に厳しい態度で臨んでいることがあ
関門海峡で海上自衛隊佐世保基地所属の護衛艦「くらま」と韓国船籍のコンテナ船が衝突した事故で、佐世保地区労と社民党佐世保総支部、全日本港湾労組は20日、海自佐世保地方総監部の加藤耕司総監あてに謝罪や原因究明を求める申し入れ書を提出した。 申し入れ書は、昨年2月のイージス艦「あたご」の漁船衝突事故に触れ「教訓が全く生かされていない」と指摘。早急な原因究明▽国民と港湾利用者への謝罪▽自衛艦の関門海峡通航停止あるいは夜間などの通航停止▽佐世保港湾での安全航行の具体策の明示--の4項目に文書での回答を求めている。 20日は、組合員や社民党市議ら約10人が総監部を訪れ「事故で4時間にわたり通航止めとなり、港湾関係者は多大な損害を被った」「全国でも有数の難所を通航する必要があるのか」といった声が上がった。応対した宇仁健一郎総務課長は「迷惑をかけ遺憾に思う。安全には十分に注意していきたい」と述べる一方、上
毎日新聞に連載されている西原理恵子さんのマンガ「毎日かあさん」が、テレビアニメ化されることが1日、決まった。09年春から地上波で放送予定。アニメの制作スタジオやキャストなどは後日発表される。 「毎日かあさん」は、西原さん自身の体験を元に、2人の子供との日常をギャグにまぶして描いたマンガ。わんぱくな息子、したたかな娘や、お母さん仲間たちの姿を独特の画風で表現している。02年から毎日新聞朝刊に週1回連載中で、単行本シリーズは計100万部を突破。最新5巻は今月13日に発売される。これまで、文化庁メディア芸術祭賞や手塚治虫文化賞などを受賞した。 西原さんは週刊誌連載で話題になった「恨ミシュラン」や、実写映画化された「ぼくんち」などで人気の漫画家。作品のアニメ化は初めてとなる。
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