東京都江東区の都営住宅で、無職の大平洋一容疑者(45)が幼稚園児の長男(5)を死亡させた傷害致死事件から1週間。大平容疑者が子に向け執拗(しつよう)に続けた暴行と、一方で「子育て熱心なお父さん」という周辺の評判には落差が浮かぶ。警視庁の調べに、4人の子供を育てる父子家庭の難しさをこぼす場面もあるという。【松本惇、山崎征克、藤沢美由紀】 調べに対し、大平容疑者は当初、殴った時間について「午前9時半から30分間」と説明。しかしその後「午前10時から約3時間」と修正した。司法解剖の結果、死亡した龍桜(りゅうおう)君の体からは、脳内損傷のほか、背中から両足にかけて強い内出血が確認された。 大平容疑者は自身の通院などを理由に、今月2日から幼稚園を休ませていた。事件のあった6日は午前9時過ぎに「少し遅れる」と電話が幼稚園にあり、正午ごろに同園が電話すると「(登園するか)分からない」と返答があったと