2020年に放送されたテレビドラマの中で、最も視聴率が高かった番組『半沢直樹』(TBS系)。その最終回は「君は将来、この銀行の頭取になるべき男だ」というセリフで締め括られる。だが、経営共創基盤(IGPI)会長の冨山和彦さんは「あれが最後の決め台詞というのは、やはり昭和の時代劇だと思った」という——。 昨年ヒットした半沢直樹は「ファンタジー」 2020年に第二期が放映されたドラマ『半沢直樹』。第一期から7年ほどのブランクがあったにもかかわらず、第一期と同様に大ヒットした。私も毎回、楽しみに見ていたが、このドラマを見てどう考えるかは、実はあなたのリーダーとしての資質が問われる試金石である。 今の日本の組織にはさまざまなしがらみがあり、それが業績悪化の一因となっている。その多くは昭和の時代に作られた会社という仕組みがうまく機能しなくなったことに起因している。『半沢直樹』で描かれるさまざまな問題の