ドットインストール代表のライフハックブログ
9月版 帰ってきたCon Kolivas、大論争を呼ぶの巻 小崎資広 2009/10/14 SDスケジューラの作者として、また派手な大ゲンカの末Linuxコミュニティから去った人物として名高いCon Kolivasが、新しいスケジューラをひっさげて帰ってきました。8月の終わりに彼が自身のWebサイトにてパッチとFAQを掲載すると、たちまちさまざまな技術系ニュースサイトで報道され、大きな話題となりました。 では、このBFSスケジューラとはどのようなスケジューラなのでしょうか? このスケジューラがLinuxスケジューラに与えた影響について見ていきましょう。 What's BFS? BFSとは「the Brain Fuck Scheduler」の略(注1)で、大規模ハードウェアでのスケーラビリティよりもむしろローエンドのハードウェアでの動作改善を視野に入れています。ローエンドの機器でもきびきび動
8月版 SSDをめぐる議論に浮かび上がるベンダ模様 小崎資広 2009/9/8 お久しぶりです。先月は「セキュリティ&プログラミングキャンプ2009」の準備があまりにも忙しくて、急きょお休みしてしまった筆者です。 8月は、2.6.31がリリース間近なこともあり、実験的なパッチの投稿は少なかったように思います。唯一、Jens Axboe(blockレイヤのメンテナ)による矢継ぎ早の超大型パッチの投稿が目立っていましたが、多くの開発者がサマーバケーション中なので、反応はイマイチ。そんな中、SSD周りの議論が強烈に面白い展開をみせていたので、大きく取り上げてみました。来月は、Jensパッチか2.6.31リリースの特集になる予定です。 それでは、どうぞ。 混迷深めるdiscardリクエスト ■全面書き直しが必要? 8月15日、Nitin Guptaがswapサブシステムに新しい通知機構の追加を提案
Linux搭載の面白い機器は,海外にある――。以前は,携帯情報端末「Zaurus」,玄箱や白箱などのネットワーク型ハードディスク・キット,コレガの箱型のLinux搭載機器「CG-LBSTD2PU」など,国内でLinuxを搭載したさまざまな機器が,次々に発売されていた。これらの製品の改造やカスタマイズ,組み立てを楽しんだユーザーも多いだろう。 ここ最近,国内で発売された,このような機器はほとんどない。しかし,日経Linuxの読者調査を見てみると,市場がなくなったわけではない。逆にデスクトップOSやサーバーOSとしてのLinuxよりも注目を浴びている。 もし,Linux搭載の面白い機器が欲しい,情報が知りたいのなら,日本ではなく海外に注目すべきと考える。海外では,目新しい,さまざまな種類のLinux搭載製品が続々と登場しているからだ。 サーバーからMIDまで種類はさまざま 一般的に面白い電子機
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 注目される3勉強会合同で開催された「メインライン化記念勉強会」 「TOMOYO Linuxメインライン化記念勉強会」が7月3日、東京・恵比寿の日本SGIで開催された。 TOMOYO Linuxは、NTTデータが開発したLinuxのセキュアモジュールとして、Linux標準カーネル(メインライン)の「version 2.6.30」に採用され、6月10日にリリースされた。これを記念して企画された勉強会は開催前から多くの関係者の間で注目を集め、当日はTOMOYOのプロジェクトメンバーと知己の人々も含め、120名を越える参加者が会場に集まった。 今回、この勉強会が話題となった背景には、セキュリティやLinuxの分野でその活動が注目されている3つの
6月版 君は知っているか? 2.6.30の変更内容を 小崎資広 2009/7/1 今年の「セキュリティ&プログラミングキャンプ」(注1)の講師をすることになってしまい、講義準備とこの原稿の締め切りがバッティングして大忙しの筆者です。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。 今月は、6月10日にリリースされた2.6.30を中心に見ていきたいと思います。それではどうぞっ。 注1:http://www.jipdec.or.jp/camp/。この記事が公開されるころには締め切り間近だと思うのですが、これはすごいよ。有料のカンファレンスでも、この面子が一堂に集まるなんてあり得ない講師陣です。Linux以外のコースも注目です。……お盆の時期に時間が取れる学生限定ですが。 ファイルシステム周りの追加 ■日本発のログ構造化ファイルシステム「NILFS」 NILFS(New Implementation of a
iPhoneなどのモバイルデバイスを中心に利用が広がる入力方式「マルチタッチ」が、Linuxネイティブの機能として実装された。フランス国立民間航空学校 (ENAC) のインタラクティブコンピューティング研究室が開発したドライバは、同校Webサイト経由でダウンロードできる。 ENACが開発したマルチタッチドライバは、Linuxカーネルv2.6.30に対応。直接カーネルと通信する方式を採用、ドライバ稼働時にはデバイスファイル「/dev/input/eventX」が有効となり、X Window Systemへ依存せずマルチタッチデバイスの利用が可能となる。現行バージョンでは、BroadcomとStantum、NTrigとDiamondTouch社製品の動作が確認されている。3Dウインドウマネージャ「Compiz」上で画像の回転や拡大 / 縮小を行うデモ映像は、YouTubeで視聴できる。 開発さ
5月版 Firefoxのプチフリーズ問題から始まった大論争 小崎資広 2009/6/1 今回メインのネタとして取り上げたFirefoxの「プチフリーズ問題」ですが、その後調べたところ、WindowsやMacでも問題になっているようですね。「firefox sqlite」で検索するといっぱいヒットしました。 今回の件は、アプリケーションのミスでもカーネル側で無理やり何とかしてしまうLinuxの実利主義の真骨頂が表れたんじゃないかと僕は思っています。皆さんはどう思いますか? それでは、どうぞ! それはFirefoxのプチフリーズ問題から始まった すでに各方面で話題になっていますが、2.6.30のマージウィンドウでext3のトピックが荒れに荒れ、とんでもない騒ぎが起こっていました。 問題の発端は、あるFirefoxのbugzillaエントリから始まりました(注1)。「Linux版Firefoxを
2009/05/07 Debian GNU/Linuxで、C言語の標準ライブラリである「GNU C Library」(glibc)が、その派生版である「Embedded GLIBC」(eglibc)に置き換わる可能性が出てきた。現在はまだDebianの開発版に入る前という段階だが、もし実現すれば、Debian系のディストリビューションであるUbuntuやKnoppix、Xandrosでも置き換わる可能性が高い。本家ともいえるFree Software FoundationのGNU版のライブラリをさしおいて、派生版がDebianに入る可能性が高まったことで、ちょっとした波紋が広がっている。eglibcプロジェクトではglibcとの高い互換性を目標に掲げているものの、glibcは、Linux上のサーバソフトウェアを含む多くのアプリケーションが依存しているライブラリだけに、今後の影響範囲が見えづ
前回のエントリで書いたように、今まで自分で実装した独自の ARM システムシミュレータに Linux を移植していたわけですが、シリアルドライバ (8250 コンパチ) と NIC ドライバ (smc91x) が動き、rootfile system on NFS が可能になって、ようやく一段落しました。 全くの素人が 2 週間ぐらいでできたので、(優秀なデバッガさえあれば) 世間一般で思われているほど難しく無いんだな~ というのが感想です (もちろん途中途中ではかなり悩みましたけど… しょーもないミスや誤解も無数にしました)。 難しいデバイスを動かそうと思ったらメチャクチャ大変なのだろうと思いますけど、今回は、全部自分で書いた仮想デバイスの上に移植したわけですから、動かし方などは完璧にわかりますし、いざとなったらハードウェアを printf デバッグして、ちゃんと I/O レジスタが叩けて
Eventually this might even contain some Torvalds family pictures. So 2.6.29 isn't quite out yet, but I've merged the new Tuz logo, so now my laptop boots up with two of these guys showing. See an earlier post about the plush version of this that I got while in Hobart for LCA 2009. Also see the Save The Tasmanian Devil site for details about the devils plight. All told, I think the kernel came out
3月版 トレーサ関連に大きな進展、ftraceがデファクトに? 小崎資広 2009/4/8 お久しぶりです。先月はThe Linux Foundation Japan Symposiumの発表や何やらで急きょ休んでしまいました。関係各位に迷惑を掛けてしまい、若干肩身が狭い筆者です。 さて、最近の一大ニュースといえば、Linuxの起動ロゴがTuxからTuz(1月のlinux.conf.auのマスコット)に変更されたことでしょう。何げなく最新カーネルをビルドしようとして、ロゴ変更にビックリした人も多いんじゃないでしょうか? どんなロゴか興味がある人は、Linusのブログから見ることができます。 執筆時点ではあと数日もしたら2.6.29がリリースされそうな雰囲気なのですが、残念ながら締め切りに間に合いそうにないので、今月は通常のKernel Watchでお送りします。それでは、どうぞ。 編注:米
Linus氏も参加予定の2009年Japan Linux Symposiumの日程が決定,発表者の募集を開始 The Linux Foundationは2009年2月2日,技術シンポジウムJapan Linux Symposiumの開催日程を決定し,発表者の募集を開始した。開催日は2009年10月21日から23日の3日間。会場は東京の秋葉原で,Linus Torvalds氏も参加する見込みだ。 The Linux FoundationはLinus Torvalds氏がフェローとして所属しているLinux推進団体。日本ではThe Linux Foundation Japanが国内の拠点として活動している。The Linux Foundation Japanは2006年から技術シンポジウムJapan Symposiumを開催してきたが,今回のJapan Linux Symposiumはその拡大
1月版 スケジューラの挙動は三巨頭会談で決まるのだ? 小崎資広 2009/1/30 お久しぶりです。筆者は今月、オーストラリアはタスマニア島で開催されたlinux.conf.au 2009に参加してきました。おかげで原稿の締め切りが大幅に前倒しになって大変だったのですが、なかなか貴重な体験ができました。 まず、言葉が全然通じません。彼らの発音だと「name」が「ナメ」なんですよ。パブとかでフランクな人に話しかけてこられたりすると超ピンチ、冷や汗出まくりです。もう1つ面白かったことがあります。タスマニア島というとタスマニア・デビルぐらいしか知らなかったのですが、現地の方の間では宮崎アニメの「魔女の宅急便」の舞台となった場所だと認識されていることです。主人公が働いていた「ぐーちょきパン屋」の元になったとされるパン屋さんが、州都から北に1~2時間ほど走った郊外にあるのだとか。意外なところで文化交
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