JFLのHonda FCから、J1のヴァンフォーレ甲府へ移籍し、今季で2年目を迎える宇留野純【 photo by 後藤勝 】 ■日本サッカー界に脈々と流れる赤き血潮 Honda FCは1981年のJSL(日本サッカーリーグ)1部昇格以降、現在に至るまで名門であり続けているサッカークラブである。 静岡県浜松市にある都田サッカー場メーンスタンド通路の壁面には、クラブ史を彩る選手、スタッフの名が刻まれたプレートが打ちかけられている。そこには北澤豪ら日本代表級選手の名が散見される。Jリーグへの参加を見送ったことから、90年代初頭に大量の選手流出を招いた。そのときの名手たちの名だ。日本サッカープロ化の荒波にもまれ、90−91シーズンには3位だった本田技研サッカー部は、翌年最後のJSLで10位に転落する。 こうして事実上の全国リーグ2部である旧JFL(ジャパンフットボールリーグ)1部で再スタートを