JR三鷹駅近くで半世紀以上営業してきたラーメン店「中華そば江ぐち」が31日で閉店する。地元出身の漫画家、久住昌之さん(51)が「小説中華そば『江ぐち』」という名のエッセーを書いたことでも知られる名物店だが、昨年末に店主が急死。惜しまれながらのれんを下ろすことになった。(松村康史) 店の話では、昭和27(1952)年ごろの創業。もとは一軒家だったが、20年以上前に三鷹駅南口のビルの地下に入った。カウンターのみ、10人も入ればいっぱいという小さな店だ。 「突然でね。いやもう、ものすごく残念だよ」。江ぐちで55年間働いてきた井上修さん(72)は力を込めた。久住さんの著書で「タクヤ」というあだ名を付けられ、似顔絵付きで登場する人物だ。 井上さんらによると、昨年12月29日の朝、2代目店主の江口正直さん(82)が風呂場で亡くなっているのが見つかった。ちょうど1月末で店の賃貸借契約が切れ、更新・