ああ その大きな海はパシフィックというのではなかったろうか その氷山の流れる北の果ての海で 小さな船に乗って 風や凍りつく潮水や 厳しい寒さと戦って 誰かが一生懸命 働いている 僕は その人に 本当に気の毒で そして すまないような気がする 僕はその人の 幸い の為に 一体どうしたら いいのだろう 何が幸せか 解らないのです 『 本当に どんな辛い事でも それが 正しい道を進む中での 出来事なら 峠の上り下りもみんな 本当の幸せに近づく 一足づつですから 』 (燈台守が慰めていました) ああ そうです ただいちばんの幸いに至るために 色々の悲しみもみんな おぼしめしです 青年が 祈るように そう答えました **上野=東京都美術館で毎年開催される『選抜作家展』に以前出品した作品でした**