プロフィール ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。 雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。 プロフィール詳細/お問い合わせ
※メインコンテンツは無料です。 音楽はたくさんの要素の組み合わせでできています。レビューを書く場合、その要素を頭に置いてを聴くと、早く・深く作品を理解しやすいです。また、文章の整理も楽になります。 この記事では、以下の3点を書いていきます。 ・音楽作品にどんな要素があるのか ・それぞれの要素をどう聴けばいいのか ・どういう言葉で表現ですればいいのか 理論がわからないひとでも感覚的に捉えられるように説明していきます。 ※あくまでレビューを書くために使う道具としての内容で、学術的な記述ではありません。正確な意味や用法は専門書を参照してください。 1.テクスチャー(音の質感)全体的な音の「感じ」を差します。 厚い/薄い、優しい/厳しいなどを感覚でつかんでいきます。 テクスチャーはいちばん初めにぼんやりとつかめる要素でもあり、作品の印象を決める重要な要素でもあります。 テクスチャーは、いくつもの音
Panorama pic by Akemi Nakamura Global Citizen Panorama pic by Akemi Nakamura pic by Akemi Nakamura pic by Akemi Nakamura pic by Akemi Nakamura 2019年も最後の月になり、今年が終わるばかりか2010年代も間もなく終わろうとしている。 そこで、ピッチフォーク、ビルボード誌、TIME誌など、現時点(12月3日)で18のメディアがこの10年間のベスト・アルバム・リストを発表しており、ウェブサイト『Album of The Year』がそれらのリストを集計した、総合リストを発表している。 1〜20位は以下の通り。 1. Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』 2. Kanye West『My Beautiful Dark T
最新更新情報(2020/5/28) ・音楽要素についての記事へのリンクを追加しました。 ・大意に大きくかかわらない表記・表現の修正を行いました。Photo by Thomas Q on Unsplash 音楽レビューを書いてみても、いまいちしっくりこない。SNSでもシェアされない。もっとレビューがうまくなりたくて、プロを参考にしたりネットで調べたりしても、やっぱりどう書いていいかわからない。 こんな経験をしたかたは多いとおもいます。かくいう私もそうです。 本記事では私がいままでに身につけたノウハウを、「作品構造の具体的な捉えかた」と「事実・体験・意義」という2つの観点からまとめています。 何を書けばいいかわからない。内容が浅い気がする。そんな悩みの解決にきっと役に立つでしょう。 1. 音楽レビューの基本は構造の把握ここに2杯のおいしい醤油ラーメンがあります。 片方は太麺で魚介ダシがよく効い
Top Blog ゲストトーク 【前編】マーティ・フリードマンに聞く - なぜ世界的に有名なギタリストは、一人でJ-POPに乗り込んだのか とことん追求し自分のオリジナリティを編み出す ― ギターを始めたのは、何がきっかけだったのでしょうか? 14歳の時です。学校の友だちがKISSのファンで、一緒にコンサートに行って衝撃を受けました。もう、自分は音楽をするしかない!と思ったんですよね。実はスポーツが大好きで、何かアメフトや野球をやりたかったんですけど、クラス一身体が小さかったので、アメフトをやったら細すぎて殺されちゃうなって(笑)。走るのは速かったんですけどね。KISSのコンサートでメンバーがステージで跳ねたり走り回ったりしているのを見て、「これだったら自分もできるじゃん!」って思ったんです。それで、母に1万円ほどの安いギターを買ってもらって、15歳でハードロックバンドを始めました。 ―
Rolling Stone Japan vol.01掲載/Coffee & Cigarettes 02 | INORAN(Photo = Kentaro Kambe) 音楽、文芸、映画。長年にわたって芸術の分野で表現し続ける者たち。本業も趣味も自分流のスタイルで楽しむ、そんな彼らの「大人のこだわり」にフォーカスしたRolling Stone Japan新連載。記念すべき新創刊号のゲストは、孤高のギタリスト、INORANだ。 Coffee & Cigarettes 02 | INORAN ソロやユニットに限らず、愛器のジャズマスターとともに音楽活動を精力的に行う孤高のギタリスト、INORAN。12月にはLUNA SEAの一員として4年ぶりの新譜『LUV』を発表。そんな彼の音楽へのこだわりにフォーカスしてみた。 今回のLUNA SEAのアルバムの僕のこだわり、裏テーマは5人全員の曲がアルバムに
2016.03.31 Thu Sponsored by Underworld『Barbara Barbara, we face a shining future』 Underworldが前作『Barking』以来となる6年ぶりの新作『Barbara Barbara, we face a shining future』を完成させた。この6年の間に、カール・ハイドは初のソロアルバム『Edgeland』を発表し、2012年に開催されたロンドンオリンピックの開会式ではUnderworld名義で音楽監督を務めるなど、さまざまな課外活動を展開。長期のブランクを経て、ひさびさに取り組んだ新作は、新たなルール、新たなマインドの元にレコーディングが行われ、Underworldが30年目にしてさらなる未踏の領域を切り開いたことを実感させる仕上がりとなっている。「僕たち二人がこれまで本当の意味で『いい友人』だっ
20年を超えてゆけ。 くるりの20回転 くるり、スーパーカー、ナンバーガール。 この3組の名前に反応する人。 …きっと貴方は、Nintendo64でゴールデンアイをやっていた方ですね? これがメンタリズムです。さぁ、今度一緒に呑みに行きましょう。 さて、この3組。とても面白いバンドだと思います。 何が面白いかって、この3組を知ってるか知らないかの質問によって なんというかこう音楽好きの中で一つの区画整理に使えちゃう気がして。 俺と同世代の人、分かります?分かりますよね? さてはあなた2000年代初頭に「マイナーな音楽知ってる俺カッケー」して 周りから煙たがられていた人種ですね?知ってます。分かります。 これがメンタリズムです。さぁ、今度一緒に教会へ懺悔しに行きましょう。 そんな絶妙なポジションにいるこの3組のバンドだが、 彼らはその売り上げとは無関係に音楽シーンにおいて評価される事が多く、
ビート・ミュージックとはエレクトロニックなダンス・ミュージックをEDMと呼び習わすのと同じで、ビートがある音楽の総称だとするとなにもいっていないにひとしい。音楽にはビートがつきものだし、ビートは時間ではなく空間の分割なのだとしたら、空間があればそこにビートは存在し、空間がなければ音楽は鳴らないのだから、音楽にはすべからくビートの影がともない、沈黙の空間にさえも音楽が、いいかえれば、不在のビートが潜んでいる、とケージなら禅問答さながらの返答をしないともかぎらない。つまりビート・ミュージックは形式ではなく、リズム自体ないしリズムの差異が形式を異化する状態を指すのであり、フライング・ロータスであろうがマーク・ジュリアナであろうがジャンルは問わない、というよりむしろ、ビートの原理でつながる音楽のネットワークと見るべきではないか。 相対性理論にとって見逃さない手はなかった。というと、あたかも彼らが機
UKブレイクビーツの流れを根底に持つエレクトロニック系アーティストとして、いまやイギリスを代表する人気プロデューサーへと成長したボノボ(Bonobo)ことサイモン・グリーン。近年、その人気を着実に高め、いまや収容人数1万人規模のアレキサンドラ・パレスをはじめとするアリーナ級の会場で次々とツアーを行うほどの存在へと成長した。 そんな彼が3月6日(金)、7年ぶりとなる来日公演を行った。もちろん前売りチケットはソールドアウト。当日は、入場規制のため当日券の発売を一旦中止とした後もチケットを求めるファン数十人が集うという驚異的な人気の一端をここ日本でも見せつけた。 7年前と言えば、彼の躍進作となった2010年『Black Sands』のリリースよりもさらに前。まさにこの7年はボノボにとって、アーティストとしての存在感を高める時期と重なっていたはずだ。何故ボノボはこれほどまでの人気アクトへと成長した
“2018年は何が変わるか?!” ラジオ局らしく、“音楽の大きなうねり”を紹介したいと思います。 まずはひとこと、「レコードの時代が確実に来る!」ということです。 というより、もう来ているのです。大手レコード会社のソニーが、今年3月から29年ぶりにアナログレコードの自社生産を再開することを発表して、すでに音楽業界では大きなニュースと受け止められています。配信で音楽を手に入れる人が大半を占めるようになって、CDが売れなくなった。これはもう、多くの人がご存知の現象でしょう。 その一方で、欧米から始まったのが「アナログレコードのリバイバル」。 最初はレコードを懐かしんで聞くノスタルジーな原点回帰現象だったのですが、これが今は一過性ではなくなったのです。欧米でのアナログレコード流通量はすでに1980年代後半と同じ水準にあり、しかも購入者の半数を占めるのはアナログレコードの時代を知らない若者たちだと
ロックなところが好き スピッツはロックバンドだ。 こう言ってもファン以外は理解してくれない。ファンの中でもスピッツをロックだと思っていない人もいる。 ロビンソンやチェリーなどの代表曲は老若男女が知っている超有名曲で、今後も歌い継がれるであろう名曲。しかし、それらは世間のイメージする「ロックバンド」の曲ではない。 世間のイメージする「ロックバンド」と言えばテンポが速めだったり歪んだギターの音が鳴っていたりする。メンバーは激しくパフォーマンスし暴れ、客もそれに応えるように騒ぐ。そんなイメージだろうか。 スピッツはそのようなイメージには当てはまらない。メンバー自身がスピッツのことを「ロックバンド」だと発言することは少なくはないとしても世間のイメージは少し違う。 アップテンポの曲もあるがそれほど激しくパフォーマンスしない。暴れることもないし煽ることもない。※田村氏のみ落ち着きなく暴れる それでも自
DIR EN GREY / sukekiyoの京と、お笑いコンビ「千原兄弟」の兄、千原せいじ。この両者の対談が実現した。意外な組み合わせだと感じた方も多いだろうが、もともとロック通として知られるせいじと、意外にもお笑い好きだという京。別々の世界でプロとして活躍しながら、お互いの取り組む分野にも強い関心を示しているこの両者なだけに、話題はおのずと多岐に渡った。会話をリードするせいじのフランクな語り口はもちろん、京の発言からもせいじとのやり取りを楽しんでいる様子がうかがえるのではないかと思う。なによりも両者の強い信頼関係が伝わる内容になっているので、これはぜひ全編を余すことなく楽しんでいただきたい。 「みんなを楽しくさせよう」みたいな笑いより、自分の道を行ってるような笑いが好きなのかもしれませんね。(京) ―もともとは共通の友人を通じて知り合ったそうですが、最初にどんな会話をしたか、覚えてらっ
L’Arc~en~Cielはバンドとしての“夢”を魅せてくれる 『LIVE 2018 L'ArChristmas』レポート “良い曲を書いてもライブが良くないバンドはダメだと思うので” 印象的だったこの言葉は、2017年4月8日、9日に東京ドームで開催されたバンド結成25周年を記念した『25th L'Anniversary LIVE』を特集したニュース番組で、リーダーであるtetsuyaが口にしていた言葉だ。 この言葉を聞いた時、L’Arc〜en〜Cielというバンドが、ライブという空間を何よりも大切なものとして考えていることを改めて知った気がした。 2018年12月19日、20日。2日間で11万人を動員した、バンドにとって約1年8カ月ぶりとなった今回の公演では、約3時間で22曲が演奏されたのだが、そこに並べられた名曲たちは、hyde、ken、tetsuya、yukihiroの放つ音と歌に
米国はテキサス州エル・パッソにて結成された、シガレッツ・アフター・セックスによるセルフタイトルのデビュー・アルバムが6月9日(金)にリリースされます。今から遡ること5年前に発表したEP『I.』が、昨年になって突如インターネット上で話題になり、なかでも収録曲“Nothing's Gonna Hurt You Baby”は、本稿執筆時点でYouTubeでの再生回数560万回を記録。日本でも、CharaがTwitter上で彼らのことを紹介して話題になり、去る5月15日に原宿Astro Hallにて行われた来日ショーケース・ライヴでも、超満員のオーディエンスで溢れかえったりなど、ちょっとした〈シガレッツ現象〉が巻き起こっています。 人によってはドン引きしそうなバンド名ですが、実際にそのサウンドを聴いてみるとまさに〈セックスの後の一服〉のような、気怠くも甘美な雰囲気に満ちています。何より特徴的なのは
w-inds.とCINRA.NETがタッグを組み、彼らの最新シングルである“We Don't Need To Talk Anymore”のリミックスコンテストを実施する。同曲は橘慶太がw-inds.で初めてセルフプロデュースを手掛けた楽曲であり、トロピカルハウスを主軸に海外シーンとオンタイムで共振する作品性が高い評価を得たニューアルバム『INVISIBLE』の顔とも言える存在である。 橘慶太は今回のリミックスコンテストを機に、「自由で刺激的なクリエイティビティーを誇るサウンドクリエイターと出会いたい」と大きな期待を抱いている。まさに今のw-inds.だからこそ実現することに大きな意義を持つ企画と言えるだろう。このソロインタビューで橘慶太はリミックスコンテストを発案した経緯から、音楽家としての目覚めや野心、w-inds.に対する特別な思いまで忌憚なく語ってくれた。 「アイドルみたいなグループ
2018年01月29日20:25 海外「80年代の日本の歌は素晴らしいな!」昨年海外のネットで大ヒットとなった竹内まりやの『プラスティック・ラブ』に対する海外の反応 カテゴリエンターテイメント sliceofworld Comment(163) image credit:竹内まりや/RCA 今、海外では70年代80年代の日本のシティ・ポップが話題となっています。関連記事:海外「日本のシティ・ポップという音楽に嵌っている。君らのお気に入りは何?」海外で人気急上昇中の日本の80年代シティ・ポップに対する海外の反応中でも1984年にリリースされた竹内まりやの『プラスティック・ラブ』は特に人気で、昨年youtubeに投稿された動画は半年で500万再生を超える人気となっています。竹内まりやの『プラスティック・ラブ』に対する海外の反応です。 Maria Takeuchi 竹内 まりや Plastic
おすすめの音楽を洋楽/邦楽ロック,PUNK,J-POP,REGGAE,HIP HOP,TECHNO等、歌詞・YouTube動画を交えて紹介・レビュー。ライブレポ、フジロックやサマソニ等フェスの感想やセットリストも掲載! 2018年のおすすめ洋楽の楽曲をつらつらまとめていきます。(2018.11.08最終更新) ロック、ポップス系を主に紹介します。ヒット曲紹介ではないので悪しからず。 以下、ジャンル別にまとめてます。 ・UK ROCK ・British Rock ・US Indie ・Punk/Hardcore ・New Wave/Post Punk ・Northern Europe ・Alternative Rock ・Heavy Rock ・Hard Rock/Heavy Metal ・American Rock ・Pop ・Australian / New Zealand HIP HO
No Use For A Title 2018 J-POP,J-Rock,V系,Rock,HR/HM,Techno,Post Classical,Punk/HC,など好きな音楽について。 クリムゾンの全作品を短期間にまとめて聞いて少し分かったことがある。単に僕の思い込みかもしれないし、或いは妥当ではないかもしれないが、こういう考え方もあるのだと思って欲しい。 プログレとポストロックは、それまでに存在する音楽を全て飲み込み、そこからロックの未来を見つけ出そうとする流れから生まれた音楽という点で大いに共通点があると思う。 音楽的にも、ジャズ的な即興性を重視したもの、クラシック的な構築美を重視したもの、ラウドなもの、狂気じみたもの、などが同じジャンル内に共存し、それぞれを聞き比べた時に並べて語るのが憚られるという点でもまた共通するものがある。 ポストロックが時代の違いからエレクトロニカやアンビエ
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