武蔵丸が、五郎丸。 4月2日、川崎フロンターレの本拠地、等々力競技場では鹿島アントラーズ戦を前に始球式が行なわれていた。 万雷の拍手を受けて登場したのが、背番号「6340」(むさしまる)の特注ユニホームを着た元横綱・武蔵丸の武蔵川親方。メインスタンドの前であいさつの言葉を述べてから、のしのしとゴールのほうへと向かっていた。 ペナルティーマークに置かれたボールのもとまで一度足を進ませ、一歩、二歩と下がる。 こ、これは!? 両手の人差し指をピタリと合わせて、拝むように大きな体を前に屈めての「五郎丸ポーズ」にスタンドがどっと沸く。ポーズを解くと、愛嬌たっぷりの顔を戻して真剣モード。アメフト仕込みのキックを披露してゴールに叩きこんだ。 この様子を伝えた報道写真は「ヤフー」のトップページで掲載されたため、きっと多くの人が目にしたはずである。 川崎フロンターレのイベントは、アッと驚く企画を仕掛けること