「大型連休中は必ず水面下で動く」 と以前から言われてきた。政界ジンクスみたいなものだ。仕掛けをし、策を練る。それが連休明け、表に出る。 今年は、かつてない<大震災>という緊急事態が加わって、単純でなく、 <菅降ろし> をめぐって、政界とマスコミ界の迷走が始まった。迷走は毎度のことだが、今回は放置すると取り返しのつかないことになりかねない。 特に新聞だ。最近はテレビ政治と言われながらも、新聞の政治報道が流れに大きくかかわっている。 いま、政界に菅直人首相の積極擁護論はない。民主党は結束論から退陣論まで割れ、自民、公明両党は倒閣でまとまっているものの、党内に積極、慎重の両論がある。 そうした混迷をどう報じるか。連休中日の3日付、第1次補正予算成立翌朝の主要紙政治面で検証してみる--。 まず、見出しだが、 ▽倒閣失速(朝日新聞) ▽「菅降ろし」駆け引き本格化(読売新聞) ▽首相、姑息(こそく)な