家業の工場を手伝いながら、日本の技術の尊さ、工場職人やドライバーの日々の苦労を身近に感じてきた筆者。前3回に渡り、日本の職人について述べてきたが、ここで再びトラックドライバーの仕事について話を戻してみたい。 筆者が大型免許を取得するべく地元の教習所へ赴いたのは、条件に則り、普通免許を取得して3年後の20代前半。必要書類を提出した際、「女性」と「大型」がともにマルで囲われてあることで、何度も確認に呼ばれたのを覚えている。 教官が変わると、その度に50分の教習時間は「どうして大型免許を取るのか」を説明する時間と化し、時には「橋本さんね、他の教習生のわき見の対象になってるんだよ」という、本人にとっては心の底からどうでもいい苦情色漂う報告を受けたりもした。 そんな教習所での思い出の中でも一番衝撃的だったのは、やはり初めて大型トラックに乗った日だろう。 待合室から教習中のトラックを見る限り、