はじめに 近年、ネットベンチャーのみならず、多くの企業がアジャイルな手法を取り入れた「プロダクト思考」での製品開発、サービス開発に取り組んでいる。不確実性が高く、変化のスピードが加速し続ける市場で、より高い競争力を持ったプロダクトを生みだすための手段として期待されているためだ。その一方で、そうした新しい形でのものづくりになかなか取りかかれない、取りかかっていたとしても思ったような成果を生み出せないといった声も聞く。企業にとって競争力となる、高い価値を生みだすプロダクトづくりが阻害されたり、成果を挙げられなかったりする理由は何か。また、そうした問題を効果的に改善する方法はあるのか。 今回、エムスリーで執行役員 VPoE兼プロダクトマネージャーを務める山崎聡氏と、レッドジャーニー代表として企業のDXやプロダクト開発支援を手がけ、アジャイルによるプロダクト開発の方法論に明るい市谷聡啓氏(Prod