面倒なことを後回しにしたりせず、段取りよく仕事をこなしていくには、どうすればよいか。 ビジネスマンの大きな悩みに、「行動経済学」の視点から科学的に答える。 目の前の事柄は大きく見える 後々苦労するとわかっているのに、目の前の仕事を先延ばしにしてしまう。一時の感情で、決まりかけていた取引をふいにしてしまう。そんな経験をもつビジネスマンは少なくないだろう。思い当たる節がないという方でも、夏休みの宿題を後回しにして、最終日に四苦八苦したことや、ダイエット中なのに、目の前のケーキに手を伸ばしてしまったということなら、思い出せるのではないだろうか。 「人は、いつも目の前にある事柄を過大に評価してしまう『現在バイアス』という評価のゆがみがあります。長期的な計画を立てても、いざその計画を実行する段階になると、もうちょっとぐずぐずしていたいとか、これだけ片づけてからとか、 "目先の利益" を優先して結果的