大戸屋ホールディングス(以下、大戸屋)の経営刷新を求めるコロワイドの株主提案が否決された。取りあえず現状の経営体制が維持された格好だが、同社が業績を回復できる道筋は立っていない。外食産業はコロナ危機によって淘汰が確実視されており、大戸屋の経営権を巡る争いはこれで終わりというわけにはいかないだろう。 大戸屋のこだわり「店内調理」貫けるか 外食チェーン大手で、「かっぱ寿司」や「牛角」などをグループ内で運営するコロワイドは2019年10月、大戸屋の創業家から株式の譲渡を受け、約19%を保有する大株主に躍り出た。大戸屋はこのところ業績不振にあえいでおり、両社は経営再建について協議してきたものの折り合いがつかず、最終的にはコロワイド側が経営の刷新を要求。取締役の入れ替えを求める株主提案を行った。 6月25日に開催された株主総会ではコロワイドの議案は否決され、取りあえず大戸屋の独立経営は維持されること