島根県主催の「竹島問題を考える講座」が14日、松江市の県職員会館で開かれ、昨秋に活動を始めた県の「竹島問題研究会」の3期目に参加している原田環・県立広島大名誉教授(朝鮮近現代史)が「韓国のナショナリズムと竹島」と題して講演した。 市民ら約40人が参加。原田氏は、東日本大震災の直後、韓国では募金活動が盛んだったが、約20日後、日本の文部科学省が竹島を日本領とした中学校教科書の検定合格を公表したことで反感が広がり、竹島の実効支配強化や2012年夏の大統領上陸に至った、と指摘。「韓国では竹島は反日運動の象徴で、独立と同時に『奪回した』と認識されている」と語った。 原田氏は、竹島問題の背景には、近年の経済発展に加え、日本に対する古くからの文化的な優越意識「小中華思想」が根深くあると分析。「自国の愛国心は強く主張するが、日本の愛国心は『右翼的』と批判する」と述べ、「話せば理解し合えるという関係は難し