なんだか最近再びベーシックインカムが政治課題として論じられてきているようなので、もう8年近くも前の文章ですが、お蔵出しして皆様にお目にかける必要があるのではないか、と。 文藝春秋が毎年出してる『日本の論点』の2010年版に寄稿したものです。 何しろ8年近く前なので、「有効求人倍率が0.4に近い現状において」なんていう台詞も出てきますが(ちなみに現在は1,5以上)、議論の筋道自体は今でもまったく変える必要はないと思っています。 マクロ社会政策について大まかな見取り図を描くならば、20世紀末以来のグローバル化と個人化の流れの中で、これまでの社会保障制度が機能不全に陥り、単なる貧困問題から社会的つながりが剥奪される「社会的排除」という問題がクローズアップされてくるともに、これに対する対策として①労働を通じた社会参加によって社会に包摂していく「ワークフェア」戦略と、②万人に一律の給付を与える「ベー
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