東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大船渡市の土蔵から、戦前のSPレコード200枚以上が発見され、戦中戦後の暮らしに関する博物館「昭和館」(東京都千代田区)に寄贈された。 同館で修復作業を行った結果、音質に問題はなく、一般公開に向けて準備を進めている。 レコードは6月、津波の直撃を受けた大船渡市南部の旧家の土蔵で、歴史資料の被災調査を行っていたNPO法人「宮城歴史資料保全ネットワーク」の会員らが、江戸時代の古文書などとともに発見。所有者の了解を取り、SPレコードの収集を行っている昭和館に寄贈を持ちかけた。 発見されたレコードは全207枚で、ほとんどがクラシック音楽。 戦前に日本のレコード会社が発売したベートーベンやシューベルトの交響曲集などが多く、当時の裕福な家庭が聴いていたものがそのまま残されたとみられる。 海水を浴びた状態のまま約3カ月たっていたため、レコードを収納する紙製のア