今年1月末、パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍の攻撃を受けた車に取り残され、電話で助けを求めていた6歳の少女ヒンド・ラジャブちゃんが、12日後に遺体で発見され、彼女の救助に向かった赤新月社の救急隊員2名も死亡した事件が改めて注目を浴びている。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、今月19日の声明でヒンドちゃんと彼女の家族、救急隊員2人の殺害を戦争犯罪であるとし、当時イスラエル軍は現場にいなかったとするイスラエル側の主張を「受け入れられない」と非難した。 〇避難しようとしていた一家を皆殺し 6歳の少女の非業の死は、アラブ/イスラム諸国の人々に衝撃を与えたにとどまらず、イスラエルに軍事支援する米国で、各地の大学での若者達の抗議活動も大きな影響を及ぼし、若者からの支持の急落は、バイデン米国大統領が再選を目指した今秋の大統領選からの撤退する一因にもつながった。 ガザ中心部ガザ市で、今年1月2
「イスラエルは、強制移送、性的暴力、戦争手段としての飢餓、拷問および非人道的または残酷な扱いなどの戦争犯罪を行った」―今月12日にまとめられ、国連の人権理事会に提出された独立した調査委員会による報告書は、イスラエル軍のガザ攻撃における戦争犯罪や、それがイスラエル政府関係者の明確な意図を持って行われていることを、様々な角度から具体的ケースや証拠と共にまとめています。今回の記事では、こうした国連関連の報告等で筆者が注目したイスラエル軍による性暴力(男性に対するものも含む)について、とりあげます。 *本記事は「志葉玲ジャーナル-より良い世界のために」から転載したものです。 〇深刻さを増すイスラエル軍による性暴力 日本のメディアでの報道で、あまり報じられていない問題として、イスラエル軍によるガザの人々への性暴力やセクシャルハラスメントがあります。10月7日の越境襲撃で半裸の女性をまるで戦利品のよ
「都民ファーストの会」事務総長を務めた元側近・小島敏郎氏に、公職選挙法違反(虚偽事項公表罪)容疑で刑事告発された小池百合子東京都知事(71)。小池氏の学歴詐称疑惑を指摘しているのは小島氏だけではない。エジプト留学時代に同居していた北原百代さんが、実名で「文藝春秋」に手記を寄せた。 【画像】ピラミッドの前でツーショットに収まる若き日の小池氏と北原氏 ◆◆◆ 百合子さん。もうずっとお会いしていませんが、あなたの姿はテレビ画面を通していつも見ています。 初めて会ったのは、エジプト・カイロ市内のペンションでした。あなたは19歳で、私は30歳。もう半世紀以上も前、1972年の春のことでした。 あなたは私が滞在していたペンションに、商社マンのAさんに連れられてやってきました。同居相手として、Aさんが私に紹介してくれたのです。半年ほど前にカイロへ来て、カイロ・アメリカン大学に通っている小池さんだと
NHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』第6週「女の一念、岩をも通す」は、主人公・猪爪寅子(演:伊藤沙莉)らの高等試験リベンジ直前、仲間たちが志半ばで受験を断念する切ない場面が多い。崔香淑(さいこうしゅく/演:ハ・ヨンス)は日中戦争開戦を背景に国へ帰る決意をし、男爵令嬢・桜川涼子(演:桜井ユキ)は家を守るために結婚の道を選んだ。今回は涼子が結婚を急がざるを得なかった理由を、「華族令」から紐解いていく。 ■「華族」とはどういう制度だったか まず華族制度について簡単におさらいしておこう。華族とは明治2年(1869)から昭和22年(1947)まで存在していた日本における貴族階級のことを言う。版籍奉還と並行して、従来の身分制度の公卿・諸侯の称号は廃止となり「華族」と称されるようになった。その後明治17年(1884)の華族令によって、「公爵」「侯爵」「伯爵」「子爵」「男爵」の5つの爵位が設けられ、華族内で
東京電力は福島第一原発で汚染水を浄化する装置から放射性物質を含む水が漏えいしたと発表しました。 東京電力によりますと7日午前9時前、汚染水を浄化する装置の排出口から水が漏えいしているのを作業員が発見しました。 装置は点検中で、ろ過水で洗い流す作業をしていた際、本来閉めなければいけない弁が16個中10個開いていたということです。 東京電力の試算では漏えいした水の量はおよそ5.5トンで、セシウムやストロンチウムなど220億ベクレルの放射性物質を含んでいる可能性があるということです。 漏えいした水は大部分が土へしみ込んだとみられますが、付近の排水路のモニタリングに有意な変動はないということです。 東京電力は水が漏えいした区域を立ち入り禁止とし、今後、周りの土を回収するなど対応を急ぐとしています。
1990年代に多大なる人気を博したバラエティ番組『進ぬ!電波少年』(日本テレビ)。その中でも特に強いインパクトを残した企画の一つに「電波少年的懸賞生活」が挙げられます。 【画像】現在は48歳を迎え、NHK連続テレビ小説『らんまん』にも出演するなど、俳優としても活躍するなすびさん 「人は懸賞だけで生きていけるか?」をテーマに企画に挑んだのは、俳優・タレントのなすびさん。 彼の半生を追ったイギリス製作のドキュメンタリー映画『ザ・コンテスタント(原題) / The Contestant』が、現地時間の9月8日に、第48回トロント国際映画祭でワールドプレミア上映が行われました。 15か月にわたり監禁状態で懸賞生活をおくったなすびさんの生き様に、映画を見た現地の人々は強い衝撃を受けたようです。 かつて日本でも一世を風靡した「電波少年的懸賞生活」。なすびさん当人は、当時何を思っていたのか。今回の映画化
2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、検察当局が20年1月に河井克行元法相(60)=服役中=の自宅を家宅捜索した際、当時の安倍晋三首相をはじめ安倍政権の幹部4人から現金計6700万円を受け取った疑いを示すメモを発見し、押収していたことが7日、関係者への取材で分かった。検察当局は、元法相が広島県内の地方議員や後援会員に現金を配り回った買収の原資だった可能性があるとみて捜査していたという。 【図解】大規模買収事件を巡る金の流れ 関係者によるとメモはA4判。上半分に「第3 7500万円」「第7 7500万円」と書かれ、それぞれ入金された時期が付記されている。その下に「+(プラス)現金6700」と手書きで記され、さらにその下に「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」と手書きされていた。 「第3 7500万円」と「第7 7500万円」の記載について東京地検特捜部
河野太郎デジタル相が30日、フジテレビ「めざまし8」に生出演。トラブル続発や使用に不安の声があがっているマイナンバーカードについて、理解を求めた。 【写真】超大物タレント「本日マイナカード返納しました」 河野大臣は「誤解があって、ICチップに医療情報とか税金の情報が入っていて怖いという方がいらっしゃるんですが」としたうえで、「ICチップに入っているのは、名前と住所、生年月日と性別、それとご自身の顔写真だけ」と語った。 医療情報などが漏洩することは「ありません」とした。 またマイナンバーを他人に伝える、知られる不安については「必要ない方には伝えない、必要ないときには聞かないのがルールだが、ナンバーそのものが他人に知られたからと言って、それで悪用されることはありません」と述べた。 「銀行の口座番号と同じで番号を知られたからと言って別にお金が抜き取られるわけではありません」とした。 「銀行のキャ
安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人や銃刀法違反、武器等製造法違反などの罪で起訴された山上徹也被告。今は裁判の開始を待っています。4歳の時に父親をなくした山上被告を、父親代わりにみてきた親族がいます。弁護士の資格を持つ伯父です。特に、事件があった2022年7月8日以降は、さまざまな形で山上被告や家族に関わってきました。「近く勾留されている徹也に会いに行こうと思う」。そう話す伯父は、思いをつづった5枚のメモをもとに、記者に現在の心境を語りました。 関西のとある閑静な住宅街。暖かな春の日差しの下で咲くソメイヨシノにはたくさんの鳥が集まっています。「ウチの庭にはたくさんの野鳥が来ますよ。四季を感じられるようにサザンカや寒ツバキ、桜などを植えて50年近く手入れを続けています。自然はとても面白いですよ…」。山上被告も幼い頃に見ていた庭を眺めながら、伯父はこう事件について振り返ります。 「荷物まとめて、すぐ
6年前、学校法人森友学園への国有地売却をめぐる不透明な取引実態が取り沙汰されたことにより火が付いた森友学園事件。当時、財務省や近畿財務局には土地取引に関する文書の開示を求める請求が多数寄せられた。しかし財務省および近畿財務局は、国と森友学園とのやりとりなどを記録した「応接録」が存在していたにもかかわらず、「文書不存在」として不開示決定を連発。「あるのにない」と言っていた事例が財務省9件、近畿財務局37件の計46件あったことはすでに明らかになっている。 筆者は近畿財務局に対しこれらの不開示決定のプロセスを記した行政文書の開示請求を行い、このほど届いた書類を確認したところ、赤木俊夫氏がウツを患い、休職に追い込まれた2017年7月20日までの間で、虚偽の不開示決定をするに至る決裁・供覧文書22件のすべてに彼の名前があることがわかった。起案者は黒塗りされていたが、起案部署は「管財部 統括国有財産管
東京五輪・パラリンピックのテスト大会業務をめぐる入札談合事件で、大会組織委員会側が、落札企業が原則として本大会の業務も受注すると複数の資料に明記していたことが、関係者への取材でわかった。実際に、計約5億4千万円のテスト大会を落札した企業は全て、そのまま本大会業務などを随意契約で受注。随意契約の総額は約400億円に上り、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で調べている東京地検特捜部が、本大会分なども一体とみて立件する方向で検討していることも判明した。談合の規模は大幅に大きくなる可能性がある。 【チャート】計約5億4千万円のテスト大会を落札した企業はすべて、本大会業務などを随意契約で受注していた 組織委は2018年、各競技の進行や警備態勢を確認するテスト大会について、実施計画の立案業務を発注した。1~2の会場ごとに26件の競争入札を行い、広告最大手「電通」を含む9社と1共同企業体が落札した。契
信じ難いが、本当だ。「アップル」の共同創業者スティーブ・ウォズニアックは午前中、一度も携帯電話を見なかった。2度ほど、時間を確認するかのように手首を動かしはした。少し“カンニング”したのかもしれないが、それでも携帯電話そのものをポケットから出すことはなかった。 【画像】 若かりし頃のジョブズとウォズニアック 70年代末のギークで、世界初のパーソナルコンピュータを開発したとされ、スティーブ・ジョブズと仲違いするまでは親友で、かつてSFだった世界を日常にした技術革新の立役者の一人。その人物が、2時間あまり携帯電話を見ずに過ごしたのだ。 「ボトルから直接飲むよ」と言って水をオーダーしたウォズニアックは、物腰の柔らかな人物だ。 孤独で内気で、周囲に理解されにくい子供だったという彼は、人ごみが嫌いだ。大勢の人がいる場所は避けるという自らの習慣を、これまで一度だけ破ったことがある。それは、ミラノでコー
旧統一教会と政治の問題です。 自民党は教団との関係が深いと判断した国会議員121人の氏名を公表しました。 しかし、今回、氏名が明かされなかった国会議員と教団とのつながりを示唆する資料がありました ▽“教団”接点リストに無い自民党議員の名前が… (自民党 茂木敏充幹事長) 「かなり細かいといいますか、詳細な内容について、点検・事実確認をしていると思う」 8日、自民党が明らかにした、旧統一教会と国会議員との関係。 しかし、ジャーナリストの鈴木エイト氏は名前が公表されなかった、ある国会議員と教団のつながりを示す内部資料を入手しています。 (ジャーナリスト 鈴木エイトさん) 「統一教会の関係の中の女性信者に対する『指導者セミナー』という冊子があるんですけれども、その中に安倍晋三さんと山谷えり子さんの名前が入っていたということです」 2005年に、教団の友好団体で作成されたとみられる資料。2人の名前
坂上慎一被告らの「減軽」を求めるオンライン署名の画面。10日夕時点で477人が賛同している(写真の一部を加工しています) 福岡市のNPO法人「さるく」の理事長、坂上慎一被告(57)らが「療育」と称し、障害のある中学生を監禁したとして逮捕された事件を巡り、被告にわが子を預けた保護者らが、寛大な処分を求める署名集めを始めた。「虐待」とも指摘される被告の指導を今も信用し、早期復帰を求める親たち。背景には、当事者や家族が十分な支援を受けられず孤立し、追い詰められている現状がある。 「心中するしかない状況」 「心中するしかない状況で助けられた」「力を借りたい人が全国で待っている」。感謝と復帰を願う言葉が並んでいた。被告の罪の「減軽」を訴えるインターネットの署名サイト。小学生の息子に療育を受けさせた大阪府の女性(41)が5日に開設し、10日夕刻時点で477人が賛同した。 福岡県内の50代女性も応じた一
山上徹也容疑者(41)の凶行の背景には、安倍晋三元総理と統一教会の関係があることはすでに広く知られている。今回ご紹介する機密資料は、安倍元総理の祖父・岸信介元総理が1984年に当時の米大統領、ロナルド・レーガンに宛てた親書である。一族と統一教会の深い関係を物語る文書の内容とは――。 【写真6枚】「文尊師は誠実な男」 岸信介氏がレーガン大統領に宛てた驚きの文書 *** この書簡は、関連資料を保管する米カリフォルニア州のロナルド・レーガン大統領図書館のファイルに収められているもの。ジャーナリストの徳本栄一郎氏が5年前、本誌(「週刊新潮」)の依頼で同所を訪れた際に発掘した、この貴重な文書に登場するのは、統一教会の開祖・文鮮明の名前だ。 〈文尊師は、現在、不当にも拘禁されています。貴殿のご協力を得て、私は是が非でも、できる限り早く、彼が不当な拘禁から解放されるよう、お願いしたいと思います〉 出され
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