今、Web動画で最も勢いのあるサービスの1つに、動画上にコメントを表示する斬新なアイデアで人気の「ニコニコ動画」がある。その運営会社である株式会社ニワンゴの代表取締役社長 杉本誠司氏は、企業がネットで動画を公開して成果を挙げるには、動画を一方通行なものではなく、コミュニケーションを促進する「場」として捉え直すことが必要だと語る。 (聞き手は本誌編集長、遠山敏之) ネットでは「連帯感」が求められる 遠山「ニコニコ動画」は2009年の8月20日付で、企業・団体向けの「ニコニコチャンネル」以外でも、企業の宣伝目的の動画投稿を解禁しましたよね。個人の投稿が主体の「ニコニコ動画」にとって、大きな戦略転換です。その意図は? 杉本企業の方に、まずは「ニコニコ動画」というものに触れてほしいと考えているからです。企業の動画はまだトライアンドエラーの段階で、「動画をどう使ったらいいのか」という悩みを抱えていま