食卓に並べられた絹さやと牛肉の炒め物、水菜と油揚げのサラダ、ごはんと味噌汁…。田崎啓子さん(仮名、45歳)は養子縁組をした息子の龍太くん(仮名、5歳)に手際良くおかずを取り分け、恒良さん(仮名、47歳)も料理に手を伸ばす。ありふれた家族での食事風景。里子の安達洋平くん(仮名、16歳)は静かに家族の動きを目で追っている。洋平くんは1年前まで、そんな家庭の食卓を知らなかった。 特別養子縁組で家族になる 田崎夫妻は結婚をして10年経っても子どもに恵まれず、2年間の不妊治療を経験。あきらめようとした矢先に「特別養子縁組制度」の存在を知り、里親登録をした。1年の研修期間を経て子どもを受け入れる体制を整えたが、経験者は口を揃えて「ただ待っているだけでは話はこないよ」と言う。 2013年度、養子縁組希望里親登録数2,445世帯に対し、成立件数は267件にとどまっている。管轄する児童相談所が虐待対応に追わ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く