世界最高峰エベレストで5月、下山中に滑落して亡くなった登山家、栗城史多さん(35)=北海道今金町出身=のお別れ会が17日、札幌市のホテルで開かれた。家族や友人らは「よく頑張った」「安らかに眠って」と、山々に挑み続けた栗城さんの死を悼んだ。 祭壇には、山を背景に笑う栗城さんの写真と、雪山に見立てた白や青の花が飾られた。父敏雄さん(75)は「心の準備がないままの別れとなったが、覚悟を持って臨んだ聖地での旅立ちとなり、史多も納得していると信じている」とあいさつし、涙ぐんだ。 参列者は色とりどりの紙に「憧れでした」「感動をありがとう」などと思いをしたためた。北海道の高橋はるみ知事も参列し、報道陣の取材に「チャレンジ途上の死で、大変残念だ」と話した。今金町の外崎秀人町長は「多くの人の心にとどまる活動をしてくれた。町の誇りだ」とたたえた。