名阪国道を車で走っていると、いつも奈良県天理市の福住―天理東インターチェンジ(IC)間で連続している急カーブに緊張させられる。 一般に、その形状から「Ω(オメガ)カーブ」と呼ばれているという。なぜこんなルートになったのだろうか。 「この先下り坂 急カーブ連続」。こんな注意喚起の看板が何度も目に留まる。下り坂に入ると車のスピードが制限速度の時速60キロを超えそうになり、ブレーキを踏んだ。急な左カーブを前にすると自然とハンドルを握る手に力が入った。 三重県亀山市から天理市を結ぶ自動車専用道路・名阪国道(73キロ)は、東西交通の大動脈でトラックなどの交通量が多い。Ωカーブ区間は7キロで坂道の最大の勾配は6%。数字が小さいほど急カーブの目安とされている曲線半径150~300メートルのカーブが続く。 道路を管理する近畿地方整備局奈良国道事務所(奈良市)を訪ねると、道路の縦断図が示された。Ωカーブ区間