大抵の話というのは、ジャンルの中で完結する。 しかし時に、ジャンルの枠を飛び越えることがある。狙ってそれを実現させるのは困難だが、ふとした瞬間に越えていくこともある。 新日本プロレスのIWGPジュニアヘビー級チャンピオン、エル・デスペラードは、ジャンルを超えた存在になった。 2月13日、あるニュースがプロレスファンを驚かせた。 『エルデスペラード、新馬戦に勝利!』 同日の阪神第4レースに組まれた新馬戦で、幸英明騎手が騎乗する5番人気のエルデスペラード号がダート1800mを1分57秒フラットで走り抜け、見事に勝利を収めたのだ。 「とうとうNumberから取材依頼が来たって思ったら、馬……。(高橋)ヒロムの時と全然違うじゃねーか!」 そう嘆きつつも、ならず者ルチャドールは取材に応じてくれた。 「ベルトはゴールじゃなかった」ならず者の現在地 プロレスラー、エル・デスペラードの存在感は強まり続けて