いわゆる「ごみ屋敷」とみられる一軒家を所有する東京都大田区の80代女性が、経緯や心境を語った。女性は夫や娘に先立たれて10年余り前から1人暮らしに。「娘を亡くしたショックで、いろいろなことに手がつかなくなった」という。女性には、近親者を失った孤独感や喪失感などから身の回りのことがおろそかになる「セルフネグレクト(自己放任)」の可能性もあり、専門家は支援するための法整備などを訴えている。【工藤哲】 女性宅の門扉と玄関の間や庭先には、植木鉢やプランター、プラスチックの収納ケース、発泡スチロールや段ボールの箱などが無造作に2メートル近くも積み上げられていた。11月に入って一部が片付けられたものの、いまも玄関ドアは開けられない状態だ。