(2013年5月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) カタールの王族は活動家のような外交政策で一体何を成し遂げたいと思っているのだろうか――。天然ガスに富んだ超活動的な首長国カタールを研究する外交官らは、過去に何度もこの疑問を口にしてきた。 カタールはかつて、ペルシャ湾岸地域の大国サウジアラビアの影で生きる内気で発展の遅れた国だった。ところが今、世界第3位の規模を誇る天然ガス埋蔵量に裏打ちされたカタールの富は、変遷を遂げる中東地域において同国が政治的影響力を追求するうえで強力な武器となっている。 その影響力がどこよりもはっきり見て取れるのがリビアとシリアだ。カタールは2011年に、リビアの指導者、ムアマル・カダフィ大佐を倒した反政府勢力を後押しした。そして現在カタールは、シリアのアサド体制打倒を目指す反政府勢力の主要支援国となっている。 本紙(英フィナンシャル・タイムズ)の調査が示した