イラクでテロの死者が月間1000人を越えた 英国に本部を置くシリア人権監視団は6月26日、シリア内戦による死者の集計が10万人を超えたと発表した。シリアで2011年3月に反体制デモが本格化し、弾圧に乗り出したアサド政権との間で武力衝突が発生して以来、欧米諸国や近隣諸国など外部からの支援もあり、内戦はますますエスカレートしているが、同国の人道危機がさらに深刻化している実態が改めて数字で示された。 そしてこのシリア内戦の影響は、確実に周辺国に広がり始めている。 その影響をもろに受けて治安が悪化している国がお隣イラクである。イラクでは5月1カ月間にテロで死亡した人の数が1000人を越えたと伝えられた。これは過去5年で最悪の数字となっており、2006~2007年のイラク内戦ピーク時に迫る勢いになっている。 5月27日には首都バグダッド周辺13カ所で同時に自動車爆弾テロが起き、少なくとも68人が死亡