みんな大好きアイスクリームの一七世紀欧州から現代までの歴史の流れを簡単に押さえた一冊。意外とアイスクリームの歴史は古い、ということを知らなかったので楽しく、興味深く読んだ。 古代から氷は食糧保存に大いに活用されていたが、やがて中国の唐王朝の頃に凍った乳で作った氷菓を皇帝が食していたという。中世、中東でさくらんぼやザクロ、マルメロなどの果実で味付けした冷たい飲み物である「シャーベット」(アラビア語でシャラブ、またはシャルバート)が好んで食されるようになり、これがヨーロッパに伝わって特にイタリアで主に上流階級の人びと向けの氷菓子の製造技術が発展した。 一七世紀半ば、氷や雪に砂糖とストロベリーやレモンなどのフレーバーを加えた「ソルベット」という氷菓がイタリアで作られ、フランスではカフェ文化が花開く中でイタリアのソルベットの技法に倣って「フロマージュ」と呼ばれる氷菓を生み出す。このような様々な氷菓
![「アイスクリームの歴史物語 (お菓子の図書館)」ローラ・ワイス 著](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8f1c9f89b72d091249fbb6cc5834adb100d582ef/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcall-of-history.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2013%2F02%2F61hR9aWHgL.jpg)