猟師にして料理人という人がいる。 ジビエを出す肉料理店のシェフなどでたまにお目にかかることがある。 休みの日には北海道の山に入り、エゾシカを撃つ。即座に血抜きを行い、30分以内には処理場で解体を済ませ、その肉を東京の自分の店で提供する。そんなシェフは確かにいる。 だが、それがマクロビオティックのシェフとなると話は別だ。 マクロビオティックとジビエ料理のシェフにして、さらには猟師でもある。 そんなスタイルが成立するのだろうか。その女性シェフは世田谷の喜多見で、スパイス料理店を経営しているという。 ▲beet eat店主・竹林久仁子さん 「一般にマクロビオティックというと先鋭化したベジタリアンのようなイメージを持たれるかもしれませんが、本来のマクロビオティックは、食事に陰陽の概念を取りいれたもの。別に肉の摂取を禁じたものではないんです」 そう語る竹林久仁子さんが、自然派スパイス料理店「beet