「謎のアジア納豆 そして帰ってきた<日本納豆>」 敬愛するノンフィクション作家、高野秀行さんの最新刊「謎のアジア納豆 そして帰ってきた日本納豆」(新潮社)を3日かけて熟読しました。これは一気読みなどしてしまうには、あまりにもったない大作。納豆のルーツはいったいどこにあるのか。壮大なる納豆探訪記です。 当たり前の話ですが、納豆の発祥の地は水戸ではありません。本書のプロローグは、2002年に西南シルクロードの旅をしていた高野さんがミャンマーのカチン州のジャングルで、納豆卵かけご飯を振る舞われるところから始まります。 納豆の謎を解くための壮大な旅はタイ、ミャンマー、ネパール、中国へ。アジアに広がる多種多様な納豆文化と出合った高野さんは、日本が「納豆後進国」であることに気づく。そして旅は秋田県、岩手県へと帰って来るわけですが、そこでまた新たな発見があります。 読む者に「そこまで行くか」「そこ