イラスト 小幡彩貴 嫌なやつの世話になるほど不本意なことはない。 今から十数年前、中国とミャンマー国境の町・瑞麗にいたときだった。ここから国境をこっそり越えてミャンマーの反政府ゲリラ支配区に入ろうとしていたのだが、この町で連絡をとったゲリラの中堅幹部がなんともいけすかない奴だった。 高そうなゴールドの時計をはめ、「この前、国境の貿易で十万元儲けた」とか「昨日は麻雀で六千元すっちまった」などと自慢する。当時の中国人は平均の月収が一千元に満たなかったから驚く。どうやら中国とミャンマーの軍・警察と結託し、荒稼ぎしているらしい。 私はさっさとゲリラ支配区に行き、この成金野郎におさらばするつもりだったが、その前にとんでもないことが起きた。宿の部屋で寝ているとき泥棒に入られ、有り金一切を盗まれてしまったのだ。しかたなく成金野郎に頭を下げて、当座の生活費を借りた。まったく忸怩たる思いだが、私を配下に従え
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何を隠そう明日平成29年2月8日は夫婦滅亡の日である。年末。「今度会うときは客だ」と捨て台詞を残し、家族に相談もせず、何の展望も計画もなく、ボスとの美しい罵り合いを経てめでたく怨恨退職した。わずか半日で営業部長から無職に身を落とした僕を家族は温かく迎えてくれた。1ヶ月の猶予を与える。その間に生活レベルを落とさない程度の収入を確保できる職業を見つけるか、商売を始めること。温かな味噌汁と共に妻が僕に課した条件はシンプルかつシビアなこれだけ。「万が一、というか百に一くらいの可能性があるけど、しくじったら?」「全財産ボッシュートのうえ夫婦滅亡」僕の保険証券を精査しながら笑う妻のうなじが真冬の月よりも遠く、冷たく感じられたのをつい昨日のことのように覚えている。こういう経緯で僕の転職デスゲームは始まったのである。しかも無理ゲー。きっつー。このような話をすると、なぜ離婚しないのか、馬鹿なのか、マヌケなの
1980年生まれ埼玉育ち。東京の「やじろべえ」という会社で編集者、ライターをしています。ニューヨーク出身という冗談みたいな経歴の持ち主ですが、英語は全く話せません。 前の記事:秋葉原で一番安いパソコンは動くのか? > 個人サイト Twitter (@noriyukienami) ぼくは1980年生まれの36歳だが、こんな僕にも思春期はあった。その前後を含む「子ども時代」に大人から受けた理不尽というのは、それから20年以上が経過してもなかなか忘れがたいものだ。 これはぼくが特別に粘着質というのではなく、誰もが1つや2つは抱えているものだと思う。 ぼくが未だに根に持っている「事件」は、主に以下の3つである。 ・小1の時、廊下に上履き袋を取りに行ったら、そこで悪ふざけをしていたグループの一人と勘違いされ、担任から一緒に怒られた ・中2の時、体育の授業で実技、ペーパーテストともにクラスナンバーワン
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十九年前に旧大山田村(現伊賀市下阿波)で発見された約千七百万年前のイルカの化石。世界でも数例目という淡水性のガンジスカワイルカの祖先にあたると判明し、村は歓喜に沸いた。あのイルカ化石はどうなったか、今を追った。 「村の宝だ」「ロマンがある」。化石発見から三年後の二〇〇一年、名古屋大大学院の研究チームの鑑定で明らかになった。当時の本紙でも一面で大きく報じられた。
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