地球温暖化は海洋資源の分布変化をもたらす。その一つとして、現在北日本で漁獲されているコンブが、今後数十年で激減するのではないかとする予測を北海道大学の研究グループがまとめた。 【こちらも】日本の温暖化対策は意外と手頃? 経済への影響は小さい 京大などが算出 研究を行っているのは、北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの仲岡雅裕教授、同大学院環境科学院の須藤健二氏らの研究グループ。 コンブは生物学の分類ではコンブ目コンブ科に属する海藻の一般的な呼称である。葉が長く、食用のものを昆布と言うことが多い。コンブ科に属していても、食用に適さない種などは昆布とは呼ばれない。ちなみに「コンブ」という名の種はなく、主に食用種となっているのはマコンブ、リシリコンブ、ミツイシコンブ(いわゆる日高昆布)などの種である。 コンブは北海道や東北地方における大きな水産資源だ。既に20世紀後半から温暖化に伴う分布域