戦争を題材にした漫画は数多くありますが、戦争の本当の側面を史実や体験に沿って描いた漫画もいくつもあります。現在では入手しにくいものもありますが、当方の蔵書から、参考にしてもらいたく紹介します。 光人社「爆笑陸軍二等兵物語」 1985年初版ですが、発行部数が少ないので、見つけたらすぐ入手するのをお勧めします。1,2巻は入営した新兵の一年で、営内における当時の軍隊の制裁も心遣いも細かく描かれています。こちらは比較的気軽に読めますが、3,4巻は中国戦線が舞台。激しい戦闘や中国人への日本兵の行為、お互いの化かし合いなど、戦争の裏表が描かれています。中国戦線の漫画をリアルに描けたのは、実際に従軍した方が執筆されたものだからで、現代では貴重です。 「爆笑二等兵物語」著者、塚原平二郎氏 戦場の体験者として挙げられる有名な方では、水木しげる氏がおられます。「戦記ドキュメンタリー」と題した「総員玉砕せよ!」