フリーソフトウェアのコストを話題にすると、ソフトウェア業界に対する影響ばかりが取り上げられる。Microsoftの人たちは、独占的ソフトウェア業界が発展途上国の経済を金銭的にどれほど支援しているかをよく口にする。また、独占的ソフトウェアのベンダは、独占的ソフトウェアのライセンス料が労働コストに比べて非常に高くつく発展途上国においてさえ、自分たちの製品の総所有コスト(TCO)はオープンソースソフトウェアのランニングコストを下回ることが多い、とも話している。フリーソフトウェアに対するこうした反論にはもううんざりだ。フリーソフトウェアおよびオープンソースソフトウェアが一国の経済に与える影響を見るためには、おそらくソフトウェア業界の外側、そしてソフトウェアの価格以外のものにも目を向ける必要があるはずだ。 ある国のソフトウェアの予算が1,000ドルだとして、次の2通りを考えてみよう。 外国企業への