個人データを収集するビジネスモデルで影響力を拡大する巨大IT企業と、その規制に動く国家や政府機関。いまだ秩序の定まらないデジタル空間を巡り、双方のせめぎ合いが続く。しかし、そのどちらにもくみせず「インターネットの自由」を求めるものもいる。暗号化技術で自らのプライバシーを守りながら、政府の介入を拒む彼らは「クリプト・アナキスト」(暗号無政府主義者)と呼ばれる。 ビットコインは「自由の象徴」 「ビットコインは自由と人権のプロジェクトだ」「政府も税金も介在しないコンピューター通信で、自由な市場を実現できる」 ステージでは登壇者が、仮想通貨(暗号資産)のビットコインをテーマにそんな持論を展開していた。 5月下旬、チェコの首都プラハで開かれたイベント。集まったのは欧米やアジアなど世界各地からの「クリプト・アナキスト」たちだ。 彼らは、コンピューターネットワークでの通信や取引を暗号技術で匿名化すること
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