東日本大震災は、茨城県にも容赦なく牙をむいた。しかし、救援物資は多数の死傷者を出した東北地方が優先され、水戸がある県央や県北、鹿行地区ではガソリンが枯渇寸前。水道は止まり食料も大幅に不足する中、隣接する福島県の東電原発が放射能の追い打ちをかけている。“忘れ去られた”被災地から、深刻な悲鳴が聞こえてきた。 茨城県は、震災で17人が死亡したほか、因果関係が不明の死者が5人、41人が重傷。80棟が全壊し、半壊と一部損壊は1万2000棟超、2000棟が床下浸水の被害を受けている。 被災地域のガス、水道は寸断されたまま。JR常磐線、常磐道の基幹交通網も完全にストップ。現在、県内499の避難所に6万2734人が身を寄せ合っている。⇒【「東日本大震災2」特集】 神栖市在住の70代主婦は悲鳴を上げる。 「やっとついたテレビの報道は東北ばかり。もちろん、被害は比べものになりませんし、ご苦労も十分分か