地上波デジタル化の「その先」 最近、テレビ関係者の不祥事が続き、恥じ入る機会が多かったが、ここのところ、テレビの存在を再認識するケースも多かった。 まず、新潟県中越沖地震だ。テレビ報道は、現地シーンを伝えるという機能が、テレビのアナウンスをはるかに超越して視聴者の目に飛び込こんでしまう場合がある。時によっては、視聴者に現地で起こっている事柄の規模を的確に伝え切れない場合もある。仮に局地的に起きた災害であったとしても、テレビ画面一杯に映し出されている映像からは規模が判断できないからだ。例えば、毎年恒例の台風報道などは、ヘクトパスカル数値と天気図、あとはリポーターが風雨にさらされているだけで、「脳内台風」が完成する。 ニュースが映した原発の姿 しかし、今回の新潟中越沖地震は、家屋の倒壊や、道路の寸断といった「地震被害」のほかに、とてつもなく重要な映像をテレビは伝える事が出来た。それは「