楽天銀行のインターネットバンキングを巡る不正送金で預金をだまし取られた愛知県の20歳代の女性が、読売新聞の取材に応じた。 ◇ 3月25日午後、女性の携帯電話が鳴った。楽天銀行の担当者からだった。 「定期預金を解約されましたか?」 身に覚えのない話だった。慌ててスマートフォンで預金残高を確認すると、仕事でコツコツとためた131万円の預金がわずか百数十円になっていた。 キムラ、リ……。取引の履歴には、知らない名前が並んでいた。何が起きたか理解できず、「頭が真っ白になった」という。すぐに近くの警察署に相談に行くと、「これは、サイバー攻撃です」と言われた。 取引履歴を見ると、まず「キムラ」という名義人から女性の口座に、100円の入金があった。次に、100万円と31万円の定期預金が相次いで解約され、さらに「リ」という名義人の口座に、131万円が2度に分けて振り込まれていた。