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  • 科学における「ダメな統計学」を説明した本|Colorless Green Ideas

    科学において統計がいかに正しく使われていないかを説明した Statistics Done Wrong: The Woefully Complete Guide について紹介する。 科学の世界の「ダメな統計学」 現代の科学は、統計と切っても切り離せない関係にある。多くの場合、科学者は、仮説を立てた上で、実験や調査でデータを集め、そのデータに対して統計処理を行うことで、自分の仮説が妥当かどうかを判断していく。統計がなくては自分の仮説が妥当かどうかを判断できない。判断できなければ、科学者は自分の主張を一切述べられなくなってしまう。つまり、統計を使わなければ、科学者は仕事にならないのである。統計は科学者にとって重要なのだ。 統計が重要なのだから、科学者は統計についてしっかりとした知識を持っていると思う人も少なくないだろう。また、ほとんどの科学者が正確に統計処理を行っていると思う人も少なくないだろ

    科学における「ダメな統計学」を説明した本|Colorless Green Ideas
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    ktasaka 2015/04/05
  • 平成27年度センター試験の倫理で問題のある棒グラフが出題|Colorless Green Ideas

    平成27年度のセンター試験の倫理で出題された棒グラフは、棒がゼロから始まっていない。これは棒グラフとして適切でないものである。 はじめに 2015年1月17日(土)に、平成27年度の大学入試センター試験の1日目が行われた。この日に出題された「倫理」の第1問の問4 [1] において、棒グラフが2つ示されている。この棒グラフは、棒がゼロから始まっておらず、40%から始まっている。これでは棒グラフとして不適切である。 問題があるグラフは2つあるのだが、そのうち1つを先に挙げておこう。 平成27年度センター試験の倫理の第1問問4図1の棒グラフ。棒が40から始まっており、棒グラフとして適切でない。 [2] 後に説明するように、棒グラフは棒をゼロから始めないと、分量を適切に表すことができない。よって、上に引用したグラフは、不適切なのである。 棒グラフはゼロから始める 棒グラフは、長さをもって量を示すグ

    平成27年度センター試験の倫理で問題のある棒グラフが出題|Colorless Green Ideas
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    ktasaka 2015/01/18
  • 統計学の初心者が入門として最初に読むべき一冊|Colorless Green Ideas

    統計についてほとんど何も知らない人が読むべきとしては『マンガでわかる統計学』が一番のおすすめである。 『マンガでわかる統計学』 「統計って、今まで全然勉強したことはないけれども、将来必要になるかもしれないから、勉強してみようかな」とか、「統計を勉強してみたいとは思ってるんだけど、何から始めれば良いか見当がつかないんだよね」と思っている人は少なくないと思う。こうした人、すなわち統計学についてほとんど何も知らない人は何を使って勉強し始めれば良いのだろうか。 こうした初心者は、まず入門として『マンガでわかる統計学』というを読むのが良いと私は考えている。このは、統計に関する知識がほとんどない人にとって、わかりやすく、そして取り組みやすいだ。 高橋信. (2004). 『マンガでわかる統計学』 東京:オーム社. この『マンガでわかる統計学』というは、統計について特に何も知らない女子高生のル

    統計学の初心者が入門として最初に読むべき一冊|Colorless Green Ideas
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    ktasaka 2014/12/23
  • ダメな統計学:目次|Colorless Green Ideas

    2017年1月20日追記:『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』というが出版されることになった。このは、ここに掲載されているウェブ版の『ダメな統計学』に大幅に加筆したものだ。ウェブ版の『ダメな統計学』を読んで興味を持った方は、書籍となった『ダメな統計学』をぜひ読んでいただければと思う。書籍版の詳細については「『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』の翻訳出版」という記事をご参照願いたい。 ここに公開する『ダメな統計学』は、アレックス・ラインハート (Alex Reinhart) 氏が書いたStatistics Done Wrongの全訳である。この文章は全部で13章から構成されている。詳しくは以下の目次を参照されたい。 はじめに データ分析入門 検定力と検定力の足りない統計 擬似反復:データを賢く選べ p値と基準率の誤り 有意であるかないかの違いが有意差でない場合 停止規則と

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    ktasaka 2014/12/17
  • 専門的な文章を読むには訓練が必要という当たり前だがあまり知られていないこと|Colorless Green Ideas

    専門家はお互いにとって理解しやすくするために、専門用語を使って文章を書く。こうした専門的な文章を理解するにはしっかりとした訓練が必要である。 はじめに 西日新聞のウェブサイトに掲載されたコラムに次のような文章があった。 ネット上に公開された大学などの論文にある「解釈的文脈」「モダリティ辞」「ディアスポラ」「語用論」って何? 高度な論文でなければ注目されず、不勉強と冷笑されもするだろうが、難解な言葉で自己陶酔する世界観が学術界に広がっていないだろうか。 来、研究は人、社会に役立つべきものと思うが、ネット上の論文には個人的な知的遊戯に浸っている物が少なからず散見される。 田端良成 (2014年3月23日)「STAP細胞をめぐる一連の大騒動」『西日新聞』 http://www.nishinippon.co.jp/nnp/desk/article/77391 この指摘は妥当なものでない。研究

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    ktasaka 2014/03/31
  • 「無断引用」という表現はやめよう|Colorless Green Ideas

    他人の文章を自分の文章のように扱う研究上の不正は、「剽窃」または「盗用」と呼ぶのが正確であり、不正確で誤解を招く「無断引用」という表現を用いるのはやめるべきである。 「無断引用」という表現はよろしくない 小保方晴子氏が他者の文章を自分の論文に盗用したという事件 [1] があった。この事件の報道において「無断引用」という表現が各所で用いられているが、この表現は正確でなく誤解を招きやすいので、使うのはやめるべきだと思う。「無断引用」の代わりに、「剽窃(ひょうせつ)」か「盗用」と言ってほしいところだ [2] 。 引用という行為は、引用の作法を守っているかぎり、法的にも倫理的にも何ら問題のない行為である。そして、引用は基的に無断で行われる。わざわざ出典の著者の許可をとらないのである。つまり、無断で行われる引用は全く正常な行為であり、研究上の不正ではない。 研究上の不正になるのは、他人の文章を自分

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    ktasaka 2014/03/17
  • 名人伝―院生編|Colorless Green Ideas

    天下第一の研究者になろうと志を立てた院生。教授のもとで「学之学」を身につけ、さらには名誉教授のもとで「不学之学」を身につけた院生の末路は? 文 ある大学の研究室に所属する院生という男が、天下第一の研究者になろうと志を立てた。己の師と頼むべき人物を物色するに、斯学の権威である教授に及ぶ者があろうとは思われぬ。論文を専門誌に投稿するに皆査読を通過するという大家だそうである。院生は遥々教授をたずねてその門に入った。 教授は新入の門人に、まず先行研究をよく学べと命じた。院生は大学図書館に行き、図書館の奥深い書庫の中に潜り込んで、そこにある学術誌を片っ端から読んだ。たとえ自分の研究と関連が薄いものでもしっかりと内容を把握しようという工夫である。この院生を見た図書館員は大いに驚いた。第一、閉館時間になっても帰ろうとせず書庫から離れようとしないのでは困るという。厭がる図書館員を院生は叱りつけて、無理に

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    ktasaka 2013/10/11
  • 杜子春―ポスドク編|Colorless Green Ideas

    無職の博士の前に現れた白衣を着た老人。老人は仙人ならぬ専任のようで、博士を助けるために手をさしのべる。その結末やいかに? 文 一 或春の日暮です。 とある大学の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました。 若者は無職の博士といって、元はしっかりとした大学院で学位をとったものでしたが、学位取得後も職はなく、奨学金という名の借金ものしかかり、今はその日の暮しにも困る位、あわれな身分になっているのです。 「日は暮れるし、腹は減るし、その上もうどこへ行っても、雇ってくれる所はなさそうだし――こんな思いをして生きている位なら、いっそ走ってくる電車へでも身を投げて、死んでしまった方がましかも知れない」 博士はひとりさっきから、こんな取りとめもないことを思いめぐらしていたのです。 するとどこからやって来たか、突然彼の前へ足を止めた、白衣を着た老人があります。それが夕日の光を浴びて、大

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    ktasaka 2013/10/09
  • 注文の多い料理店―就活編|Colorless Green Ideas

    なかなか内定がとれずに消沈する二人の学生が見た「当社は採用の多い企業ですからどうかそこはご承知ください」という文言。この企業はどんな企業なのだろうか? 文 二人の若い大学生が、いっぱしのサラリーマンのかたちをして、ぴかぴかするアンドロイドのスマートフォンを持って、都心からは少し離れた、低中層のオフィスビルがぽつぽつとあるエリアを、こんなことをいいながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの企業はけしからんね。ろくに求人もしていやがらん。なんでも構わないから、早くトントンと、面接をすすめていきたいもんだなあ。」 「グループ討論で、アホウなFランクの学生のバカなセリフなんぞを、ちょっと気の利いたセリフで論破したら、ずいぶん痛快だろうねえ。顔を真っ赤にして、しどろもどろになって、それからどたっと倒れるだろうねえ。」 二人がそれぞれ持っていたスマートフォンが、二つともいっしょにフリーズを起

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    ktasaka 2013/02/24
  • 注文の多い料理店―院生編|Colorless Green Ideas

    キャンパスの外れをさまよっていた院生が見つけた研究室。そこには「当研究室は貢献の多い研究室ですからどうかそこはご承知ください」という文言。この研究室は一体? 文 二人の若い院生が、いっぱしの研究者きどりで、キャンパスの奥深くの、人気の少ないとこを、こんなことをいいながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの研究室はけしからんね。研究費もろくにもってやしない。なんでも構わないから、金の心配なしに、実験をやってみたいもんだなあ。」 「実験に使ったマウスをガスバーナーで焼いて、大学生協で買ってきた焼き肉のタレをつけてべたら、ずいぶん痛快だろうねえ。かりかりと焼けて、それからぐいっとビールを飲めるだろうねえ。」 それはキャンパスのだいぶ奥でした。案内してきた万年助手も、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの奥でした。 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木は

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    ktasaka 2013/02/24
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