あたし、ハルキゲニたん。 「カンブリア紀」 っていう地質時代。 おおよそ5億年くらい前の世界のお話をさせていただくよ。 ヨロシクね。 その前に「おまえ誰やねん」的な話になるから軽く自己紹介。 あたしはカンブリア紀の浅い海に生活してた「ハルキゲニア」 と呼ばれる カギムシの一種。カギムシ って現在でもいるんだけど、 南半球のジャングルにだけ生息する、けっこうレアな生き物なんだよね~。 でも、あたしの生きた時代はいろんな種類のカギムシが 世界じゅうのあちこちと見かけるんだけどね~。 まあ、ハルキゲニアはそんなカギムシのなかでも背中に長いトゲが並んでいるのが 大きな特徴だよ。 そうそう、背中のトゲで思い出したんだけどさ~ この前さ~、友達のオニコディクティオンの鬼子と中国へ旅行いったんだけど~ 鬼子に 「前から思ってたんだけど、ゲニたん、ずっと上下逆さまに歩いてない? ゲニたんの足としてつかって