IZAのサイトを巡っていたら、「大衆芸術と民主主義」という、評論家の呉智英さんの短いコラムが載っていました。 文化庁メディア芸術祭実行委員会が、「日本のメディア芸術百選」をネットアンケートで選んだところ、マンガ部門の1位が「スラムダンク」で、2位が「ジョジョの奇妙な冒険」で、3位が「ドラゴンボール」だったそうで、呉さんはその結果に大衆の愚かさを見て、大衆が舵を握る民主主義の限界を嘆いています。 読んでいて軽いめまいがしました。というのもこれ、100年前のインテリがしていた議論そのものです。一体我々はこの100年間に何を学んだのか、100年前と同じ議論をする人が堂々と「評論家」の看板を掲げているとはどういうことなのか、ほんとに悲しくなります。 100年前のインテリたちは、当時の欧米で時代を謳歌していたアングロサクソン型デモクラシーの低劣さに飽き飽きし、より正しく、より美しく、より効率的な社会