無術の術に至る道 剣道・柔道・華道・茶道・書道‥。日本にあるこれらの「道」。道を究めようと修行に励む。その道を究めんとする描写は好きです。 夏のさかりに熊本を訪れ少年たちと剣道の稽古をしたのち、全身にしたたる汗のまま、正坐をして、先輩格の少年が、はりさけるような声で、 「神ぜえーん」 と号令をかけ、神前に礼をしたときのさわやかさは忘れがたい。それは暑熱の布地を一気に引き裂くような涼しさだった。私は作法というものが、どんなに若者を美しくするか、それに比べて、作法のない世界に住んでいる若者たちは、どんなに魅力がないか、という実例を見る気がした。 文章自体に緊張感が漂う三島由紀夫の剣道の描写です。約百万人といわれている剣道人口の頂点、最上位は八段だそうです。現在約600人だそうです。剣道人口のわずか0.06%。 八段の達人って強いのか?いつも疑問に思います。茶道や華道は年齢関係なさそうですが、剣