「日本国民もブルネイに移住したいと考えるのではないか」。鳩山由紀夫首相は14日、世界有数の富豪として知られるブルネイのボルキア国王との会談で“税金談義”におよび、所得税なしのブルネイをきわどい冗談で持ち上げる一幕があった。 石油・天然ガス資源に恵まれるブルネイを2度訪問したことがある首相が「かつて国民に課税していないと聞いたが」と水を向けると、国王は「所得税は無税だ」と強調。これを受け首相は、日本人がうらやましがるだろうとの感想を伝えた。 ただ首相にとって「税」はデリケートな問題。自身の偽装献金問題や株式売却など過去の資産報告の修正について野党は「脱税の可能性がある」と追及。2010年度予算編成では空前の税収不足に苦しんでおり、外交筋は「話題にしただけで驚いた」と漏らしている。(共同)